菜々緒:悪女超えた“悪魔菜々緒”を プロデューサーが語る新境地

連続ドラマ「Missデビル 人事の悪魔・椿眞子」の場面写真=日本テレビ提供
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連続ドラマ「Missデビル 人事の悪魔・椿眞子」の場面写真=日本テレビ提供

 女優の菜々緒さん主演の土曜ドラマ「Missデビル 人事の悪魔・椿眞子」(日本テレビ系)が14日、スタートする。“悪女”の役柄のイメージが強い菜々緒さんだが、今回は“悪女”を超えた“悪魔”になるという。5年前から温めてきた企画を、GP帯初主演の菜々緒さんに託した森雅弘プロデューサーに“悪魔菜々緒”について語ってもらった。

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 ◇会社を破壊し改善する「仕事人」

 ドラマは、冷酷非情な人事コンサルタント・椿眞子(菜々緒さん)が、ある企業を舞台にセクハラ、パワハラ、派閥争い、モンスター社員といった問題を、悪魔のような大胆な方法で解決していく1話完結のストーリー。

 ドラマの企画はどのようにして生まれたのか。森さんは「企画は約5年前からあって、『面白い企画だな』って思っていた中で、そのままになっていた」と明かす。一方、その5年間に「菜々緒さんがどんどん活躍してこられて、『菜々緒=眞子』というのができてしまった。役が演じる人を待っていたというか、菜々緒さんがやってくれるなら企画ができる」と判断し、企画が進行したという。

 テーマは「働き方」。ここ数年で話題になっている「働き方改革」や、「地獄の研修」といった時事ネタも盛り込んだ。「職場はどうあるかとか、哲学的に『仕事って何だ』というのをエンターテインメント的に」描いており、数年前にあった労働事故などを基にしたエピソードも盛り込まれているという。近年「働き方改革」が注目されるようになったが、森さんは「元の企画でも、(働き方改革に)多少触れていたので、すごく早かったと思います。ドラマ化するまでの5年間で社会が変わったこともあるので、ふんだんに(盛り込んでいる)」と話す。

 ◇せりふやファッションにもこだわり

 眞子の見せ方にもこだわりがある。森さんは「わざと女性的な口調をしたり、事務的な見せ方をしたり。場面で『そうだわ』なのか、『そうです』と話すのか変えていたり、『おだまり!』なんていう変なせりふもあるんですけど、眞子がいうと面白いと思って、毎回言うようになって来ています(笑い)」と話す。

 また、菜々緒さんとは「衣装についても色のあるものを着るのか、メイクはどうするか」といったところも綿密に相談。「実は赤がテーマカラーで、重要な決断をする勝負をする時には赤いヒールを履いている」といった設定や、眞子が悪魔になった過去などのキャラクターも固めていった。「菜々緒さんと一緒に椿眞子というキャラクターを作ったという自覚があって、やるたびに『ああ、そういうことか!』って思えて、楽しかったですね」と明かす。

 ◇若手キャストとそれを支えるベテラン

 眞子に相棒ならぬ“手先”としてこき使われる新人社員の斉藤博史を演じるのは、人気グループ「Sexy Zone」の佐藤勝利さん。森さんは、佐藤さんについて「会ってみると普通の純朴な青年で、博史は勝利くんしかいない」と感じたという。「(佐藤さんは)良い意味で芸能人っぽくなく、真っすぐだけど控えめで、警戒させない人。もともとあった企画に対して、ばっちりはまったと思っています」と分析する。

 そんな若い2人をサポートするのは、西田敏行さん、船越英一郎さん、木村佳乃さんといったベテラン俳優だ。「フレッシュな2人だったので、周りは名実ともに実力のあるベテランにしたい」と考え、出演をオファー。西田さんは同局のドラマに出演するのは約24年ぶりのことで、「西田さんは『池中玄太80キロ』シリーズという、日本テレビの一時代を背負っていた方で、船越さんは火曜あたり(火曜サスペンス劇場)を背負っていた方。木村さんも日テレでたくさんのドラマに出ていて、日本テレビ的にも縁の深い役者さん。フレッシュな2人をがっちり支えてくれる」と期待を寄せている。

 ◇

 森さんは、「サイレーン 刑事×彼女×完全悪女」(関西テレビ・フジテレビ系)の“完全悪女”橘カラや、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」での“泣ける悪女”瀬名姫を挙げ、「菜々緒さんの演じる悪女は極まったところまでいっている」と分析している。その上で「悪女を超えるものというとやっぱり悪魔」とニヤリ。「悪魔にしか倒せない悪がある。正面からの正攻法では通用しないが、悪魔だからやれることがある」と話す。悪女を超えた菜々緒さんの新境地に注目したい。毎週土曜午後10時放送。

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