NHKは10月にスタートする2016年後期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「べっぴんさん」のヒロイン・坂東すみれ役に、女優の芳根京子さん(19)を起用すると6日発表し、大阪と東京で会見を行った。2261人の応募者の中からヒロイン役に選ばれた芳根さんは、どんな人物なのか。起用理由を交えて紹介する。
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芳根さんは、1997年2月28日生まれ、東京都出身。2013年に連続ドラマ「ラスト・シンデレラ」(フジテレビ系)で女優デビュー。14年前期の朝ドラ「花子とアン」では、ヒロインの親友の蓮子(仲間由紀恵さん)の娘・富士子も演じた。昨年は連続ドラマ「表参道高校合唱部!」(TBS系)で、約1000人の中からオーディションで主役の座を射止めたほか、映画「先輩と彼女」(池田千尋監督)では、俳優の志尊淳さんに片思いするヒロインを好演した。
中学2年生の時にギラン・バレー症候群になり、学校を1年休んだこともあったという芳根さんだが、会見では「力が入らなくなる病気で、学校に通うのが難しい時期はありましたが、自然と完治しました」と笑顔を見せた。また「少ない可能性ながら亡くなる方もいると聞いて、命の重さを実感しましたし、人としてこんなにも支えてもらっている、見てもらっていると思えた。普段生きていく中で、気づかない思いもちゃんと言葉で伝えることを意識できるようになりました」と語った。
芳根さんが朝ドラのヒロインのオーディションに挑戦したのは「まれ」(15年前期)、「あさが来た」(同後期)、「とと姉ちゃん」(16年前期)に続いて今回が4度目。ドラマの制作統括を担当する三鬼一希チーフプロデューサー(CP)はこれまでの経緯を「最近まで知らなかった」といい、「愛くるしい感じの見た目が(ヒロインの)イメージにぴったりだと思った。ただ今回のヒロインは愛らしさとは別に強さも持った女性。芳根さんの外見とは裏腹な中身、芯の強さ、まっすぐ、けなげさを見て、一緒にドラマを作りたいと思った」と起用理由を語った。
「べっぴんさん」は、95作目の朝ドラで、神戸市に本社を置く子供服の「ファミリア」創業者の一人、坂野惇子さんをモデルにしたヒロイン「すみれ」の物語。戦後の焼け跡の中、娘や女性のために、子供服作りにまい進するヒロインと家族の姿が描かれる。脚本はテレビドラマ「ファーストクラス」(フジテレビ系)などを手がけた渡辺千穂さんが担当する。10月3日から17年4月1日まで全151回の放送を予定。
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