この「蒔田彩珠 インタビュー」ページは「蒔田彩珠」のインタビュー記事を掲載しています。
今をときめくスターやアーティストにも、初出演、初イベント、初ライブなど必ず存在する“はじめて”の瞬間。そんな未経験ならではのドキドキの瞬間を、本人に振り返ってもらうのが「私のはじめて」です。今回は、TBS系「日曜劇場」(日曜午後9時)枠のドラマ「御上先生」で生徒の一人、富永蒼を演じている蒔田彩珠さんが、10歳のときに出演した連続ドラマ「ゴーイング マイ ホーム」(カンテレ・フジテレビ系、2012年)の時のことを語りました。
◇
初めて連続ドラマに出演したのが「ゴーイング マイ ホーム」でした。
そのときに共演した方の現場にいらっしゃる姿が、とても楽しそうで、ほぼ最初の現場だったので、こんなに楽しそうに現場にいらっしゃる大人の方がいるんだって、すごくキラキラして見えて、私もそうなりたいと憧れを抱きましたね。
本当にずっと楽しそうで。(子どもだった)私のために明るくしてくれていたのかもしれないんですけど、現場の居方がすごくカッコよくて、私もこういう楽しそうな大人になりたいなと思いました。
この世界にずっと居続けたいと思わせてくれた人は、そのときの監督だった是枝裕和監督です。
(転機となるような)具体的な言葉を掛けられたわけではないんですが、その後も何作か出させていただいて、定期的にご飯に行ったり、映画を見に行ったりするんですけど、そこで本当に他愛のない話をして。
「最近どう?」みたいなことを聞いてくれて、今、こういう撮影しててとか、次にこういう作品があって……みたいな話をして。本当に何かアドバイスをもらうわけではないんですけど、そうやってたまに会ってしゃべったり、たまに連絡を取ったりしてると、やっぱり、またもう1回、もっといろんな作品で監督と一緒になりたいって思えるので。それが頑張る原動力の一つになっているなと思います。
学園ものの作品に出演するのは今回の「御上先生」が初めてで。いろんな作品ですごい大人数の前でお芝居をしないといけないことも今まであったんですけど、29人の同世代の俳優さんの前で、お芝居をするのってこんなに緊張するんだなって。本当に一言のせりふとかでも、すごく緊張して「こんなの初めて」って思いました。
もちろん(生徒の)みんながプレッシャーを与えてくるとかではなくて、本当にみんなお互いに励まし合いながら、「頑張れ!」と思って演じているんですけど、それでもやっぱり、みんなが見てると思うとすごく緊張しますね。
今年23歳になりますけど、今しているお仕事も含めて、引き続き一つ一つちゃんと丁寧にやっていきたいですね。
演じているときは、楽しいです。現実とは全く違う人になれるし、毎日違う人生を体験できる職業ってこれ(俳優)しかないなと思うので、楽しいですし、ずっと続けていきたいなと思っています。
<プロフィル>
まきた・あじゅ 2002年8月7日生まれ。神奈川県出身。2012年放送の連続ドラマ「ゴーイング マイ ホーム」(カンテレ・フジテレビ系)や映画「海よりもまだ深く」(2016年)、「三度目の殺人」(2017年)、「万引き家族」(2018年)といった是枝裕和監督作品に起用される。そのほか、2021年前期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「おかえりモネ」、連続ドラマ「妻、小学生になる。」(TBS系、2022年)などに出演。「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」(湯浅弘章監督、2018年)で同年齢の南沙良さんとダブル主演で映画初主演を果たす。映画「朝が来る」(河瀬直美監督、2020年)では、第44回日本アカデミー賞新人俳優賞、第94回キネマ旬報ベスト・テン助演女優賞などに輝いた。そのほか、NHKのドラマ「わたしの一番最悪なともだち」、WOWOW「連続ドラマW 誰かだこの町で」などに出演。