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俳優の井ノ原快彦さんが4月9日にテレビ朝日本社(東京都港区)で行われた、同日夜からスタートする主演ドラマ「特捜9 final season」(テレビ朝日系、水曜午後9時)の座談会に、共演の羽田美智子さんと出席。故・渡瀬恒彦さんとの思い出を語り合った。
ドラマは、渡瀬さんが主演を務めていた「警視庁捜査一課9係」(2006~17年)の後継作で、2018年4月にスタート。警視庁捜査1課特別捜査班(特捜班)の個性派集団が、難事件に挑む姿を描く。「9係」から数えて通算20作目の今シーズンで完結する。
この日は東京メトロ日比谷線の遅延のため、開始時間に間に合わない記者がいたため、会は10分ほど遅れてスタート。井ノ原さんは「電車に遅延があったということで、そんな中ありがとうございます」と頭を下げると、「皆さんのおかげでここまで走ってこれました。今日は座談会ですから、緊張感なくフワフワとやりたい(笑)」と話し、和やかなムードの中で始まった。
「9係」放送開始時を振り返った井ノ原さんは「当時のプロデューサーからは『刑事にも日常があるということを描いていきたい』と言われて。今までやったことのないような刑事ものにチャレンジするんだというお話だったのを覚えています。でもその時は1クールだと思っていたんです。そしたら、(撮影前の)お祓(はら)いの時に神主さんが『9係シリーズ』と言っていて、マネジャーも『それは聞いてない』と驚いていました(笑)。それが20年続いたんですよ。すごいですよね」と回顧した。
羽田さんは「9係」が、井ノ原さんとの初共演作だった。初対面を振り返り「お友達から『こんな良い子はいない』と聞いていたのですが、会ったら本当に良い子でした! 渡瀬さんがいて緊張感のある現場だったのですが、イノッチが現場をすごく柔らかくしてくれた。(当時は)一番年下だったのでみんなに気を遣って大変だったと思うけど」と感謝した。
2017年に亡くなった渡瀬さんとのエピソードも語った。井ノ原さんは「当時、(渡瀬さんの兄の)渡哲也さんと、渡瀬さんが初回だけは感想を言い合っていたそうなんです。ある時、渡瀬さんから『兄貴から、あの若(わけ)えの良いなって言われたぞ』と言っていただいて。それがすごく心に染みて、ここにいてもいいんだって思えた瞬間です」と明かした。
すると、羽田さんは「特別可愛がられていたと思う! だって渡瀬さんに(キャストの中で)唯一肩もみされていたもんね」とにっこり。井ノ原さんは「いやぁ力が強くて(笑)! 後にも先にもあんなにツボに入ったことはなかった。とにかく優しかったです。僕の作品も全部見てくれていました」となつかしんだ。
そして質疑応答で改めて渡瀬さんへの思いを聞かれると、井ノ原さんは「いろいろなことを教えていただきました。亡くなられた時も撮影をしていたのですが、もう会えないのかと思ってからが近くなったというか。変な話ですが、より近く思えるようになりました。どこかにいてくれているような感覚がすごくあります」と述べていた。