この「ヴィジランテ インタビュー」ページは「ヴィジランテ」のインタビュー記事を掲載しています。
堀越耕平さんの人気マンガ「僕のヒーローアカデミア(ヒロアカ)」の公式スピンオフが原作のテレビアニメ「ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-」が、4月7日からTOKYO MX、読売テレビほかで順次放送される。「ヒロアカ」本編の数年前の日本を舞台に、人々に認められ活躍するヒーローの裏側で、誰にも認められずとも誰かを救わずにはいられない非合法ヒーロー・ヴィジランテたちのドラマが描かれる。放送に向けて、メインキャラクターを演じる灰廻航一役の梅田修一朗さん、ポップ☆ステップ役の長谷川育美さん、ナックルダスター役の間宮康弘さんが、出演への喜びや作品の印象、見どころなどを語った。
◇「ヒロアカ」とは「全く別の物語」 オールマイト、エンデヴァー登場が熱い!
――出演が決まった時の気持ちは?
梅田さん 決まった時の気持ちが今も少しだけ残っていて、それは「本当なのかな……?」という気持ちです(笑)。僕自身、航一と共通しているところがたくさんあって、親近感を持っています。ですが、共通点が多いから役に決まる、ということはもちろんありません。オーディションには航一の魅力を引き出そうとしている方たちがたくさんいて、「僕はそれ以上のものを表現できたのか?」としばらくもんもんとした日々を過ごしていました。そんな中で決定の連絡を受けたので、驚きすぎて、これは夢なんじゃないかと。現実感がなかったです。
間宮さん 俺は「僕のヒーローアカデミア」でギガントマキア役を演じていました。ヒーローではない敵(ヴィラン)側だったので、オーディションの話をいただいた時は「ギガントマキアだったけど良いの!?」と思ったことを覚えています(笑)。ナックルのオーディションは、梅田くんと長谷川さんが航一とポップに決定した後に行われたんですよ。ヘッドホンから流れてくる2人の声や演技は、原作を読んでいる時に頭の中で流れていた航一とポップそのものでした。おそらくですが、ナックルのオーディションでは、そんな2人とのバランスを見られていたのだと思います。それに自分が選ばれて、小躍りするくらいうれしかったです。マネージャーさんから決定の連絡をもらったのですが、そこでも「ギガントマキアだったけど良いの!?」と聞いちゃいました(笑)。
長谷川さん 私も、ポップ役に決まったと聞いた時は本当に驚きました。まずオーディションの時から、私の作っていった“ポップ像”にたくさんのご指摘が入ったんです。それですごく時間を取ってしまったので、「私の描くポップ像は全然違ったんだな……」とかなり落ち込みながら帰りました。絶対にダメだと思い込んでいた中での決定だったので、外にいたのですが、大きめの声で「えー!」と驚いてしまいました(笑)。
――物語に初めて触れた際の印象は?
梅田さん 元々「ヒロアカ」を読んでいて、オーディションの話を受けて「ヴィジランテ」を読みました。“個性”が存在しているという基本設定は同じだけど、全く別の物語。それを分かってはいたのですが、主人公が人生に一区切りつけてしまっていたり、世間での自分の立ち位置をなんとなく決めちゃっているところが、デク(緑谷出久)と違い過ぎて驚きました。ただ、そんな航一にもヒーローに憧れる心は残っていて、人のために行動する姿が魅力的だと思いながら読みました。
間宮さん 「ヒロアカ」とは違うスポットライトの当て方、キャラクターの描き方をしていますよね。その中にオールマイトやエンデヴァーなど「ヒロアカ」のキャラクターも登場するので、そこに胸が熱くなります。印象の話と反れてしまいますが、自分の演じるキャラクターと絡むとうれしくなるんですよね(笑)。
梅田さん 分かります(笑)。
間宮さん 「ヒロアカ」が好きな方にとって、そこはテンションが上がるポイントだと思います。「ヒロアカ」の時間軸より前の物語ということで、いろいろなキャラクターの過去も描かれていますしね。その一方、「ヒロアカ」との違いも明確にあって、アンダーグラウンドなところから始まるのが「ヴィジランテ」の魅力。ヒーローじゃない人たちが手を取り合って悪と戦っていくところがすごく面白いと感じました。
長谷川さん 「ヒロアカ」はヒーローを目指す同世代のキャラクターたちが主軸に物語が進んでいましたが、この「ヴィジランテ」のメインキャラクター3人は、年齢も目的も何もかもが違うんです。そのアンバランスさが面白く、「ヴィジランテ」ならではの魅力になっていると思いました。
◇第1話で“あのキャラクター”登場 ポップの色気が3割増し!?
――放送に向けて、注目ポイントや見どころを教えてください。
梅田さん 「ヴィジランテ」を見るということは「ヒロアカ」を知っている方が多いと思いますが、まず最初の注目ポイントは、やはり「ヒロアカ」のキャラクターが登場するところではないでしょうか。誰が登場するかは、アニメを見て確認してほしいです。第1話冒頭から、“あのキャラクター”が登場しますよ!
間宮さん すでに出来上がった第1話を見たのですが、ポップちゃんの作画がすごすぎる! 原作がモノクロで描かれている分、アニメで色がついたビジュアルを見ると、色気3割増しくらいに感じました(笑)。あとは、やっぱり歌が良いよね~。第1話にポップの歌うシーンがあるのですが、ライブを見ているファンの合いの手を、当日現場にいる男性キャスト全員で録(と)りました。おっさん20人くらいが一生懸命頑張りましたので、そこはぜひ注目してください(笑)。
長谷川さん それぞれのキャラクターにも注目してほしいです。主人公の航一が軸になっている物語ではありますが、ナックルとポップも思いや目的を持って行動していて、三者三様の物語が紡がれていきます。全員に注目して、愛してほしいですね。
――作品を楽しみにしている視聴者に向けてメッセージをお願いします。
梅田さん 先程「ヒロアカ」を好きな方に向けての注目ポイントを語ってしまいましたが、「ヒロアカ」を知らない方ももちろん楽しめる作品になっていますし、「ヴィジランテ」ならではの魅力が、刺さる人もいるのではないでしょうか。登場人物たちが生きる世界が僕たちの生活の温度感に近い形で描かれていて、至るところに共感ポイントがあり、胸打たれるシーンも多いです。「アニメの中の物語」でなく、「自分の物語」として楽しんでもらえたら。航一の成長もぜひ見届けてください。
間宮さん 「ヒロアカ」の世界観ではありますが、全く違う物語が展開します。ヒーローではなく市民に焦点が当てられていて、スケール的にも自分たちと近い部分が描かれている。「ヒロアカ」ファンの方も、そうでない方も、みんなが楽しんでもらえる作品になっています。個人的には、ナックルが悪党を殴る姿にスカッとしました。視聴者の皆さんも、ぜひスカッとしてください!
長谷川さん コメントが2人と重なってしまいますが、「『ヒロアカ』を見ていないから……」など不安に思わなくて本当に大丈夫です! 「ヒロアカ」とは違った世界線が描かれていて、ヒーローが活躍する一方、憧れはあるものの、航一のように「なれない」と決めつけてなんとなく生きている人がたくさんいたんだろうな……と。「ヒロアカ」では生まれなかった視点で物語を楽しめると思うので、たくさんの方に見ていただきたいです。