この「プライベートバンカー インタビュー」ページは「プライベートバンカー」のインタビュー記事を掲載しています。
テレビ朝日系連続ドラマ「プライベートバンカー」(木曜午後9時)に出演中の上杉柊平さん。唐沢寿明さん演じる主人公・庵野甲一が信頼を置く、助手の御子柴修を演じている。庵野の目的遂行のために“黒子”のように動き、時にグレーな手段も厭(いと)わない御子柴だが、その忠誠心のワケとは? 上杉柊平さんに今作について話を聞いた。
ドラマは、富裕層相手に資産管理や資産形成を助言するマネーのプロフェッショナル「プライベートバンカー」に焦点を当てたオリジナルストーリーで、圧倒的な金融知識と幅広い人脈が武器の庵野が、相続争いや愛人問題、裏金疑惑などで揺れる資産家一族・天宮寺家のカネにまつわる数々の問題を鮮やかに打破していく“痛快マネーサスペンス”だ。
投資、節税、相続などリアルな金融知識も知ることができる構成となっているが、今作の魅力を上杉さんに聞くと「お金の話ってやっぱりみんな興味があると思うんです。でも、お国柄的にもお金を持っていることをひけらかす文化じゃないですし、他人の懐事情にもあまり干渉しないから、どこか取っつきにくい話題。でも、そんなみんなが気になっているところを少し覗(のぞ)けますし、それが莫大な規模感でエンターテインメントとして描かれているのが面白いところです」と紹介する。
上杉さん自身、金融の勉強をしたことはなかったといい、出てくる専門用語は「分からないことばかり」と笑う。「いまだに新しく知ることがどんどん出てくるので、都度、実際にどういう意味なのか調べています。自分がちゃんと理解していないと、(セリフとして)出てこないことも多いので」と、自身も日々学んでいるという。「この作品で、お金のことを全て知ることができるかって言ったらそうではないと思いますが、お金のことを知るきっかけになると思います」。
庵野と御子柴、鈴木保奈美さん演じる飯田久美子の3人を中心に物語は展開していく。御子柴を演じるにあたって重視しているのは「3人のバランス」。
「僕から、(監督に)3人のバランスを考えたいですね、とお話をさせていただきました。ミステリアスな庵野さんがいて、ちょっと抜けている久美子さんがいて、御子柴はクールに淡々と仕事をこなす。唐沢さんが演じる庵野さんのミステリアスな存在感をより際立たせるため、庵野さんの代わりに仕事を遂行する駒のような役割だと考えて演じています」
唐沢さんも鈴木さんも俳優業の大先輩だが、2人の間に入ることに緊張はないか聞くと「演者さんに対して緊張はしないです」ときっぱり。「ただ、作品を面白くしなければいけないというプレッシャーは常にあります」と力を込めた。
庵野もかつて在籍していた大手証券会社を辞め、庵野の目的遂行のため“黒子”のように動く御子柴だが、なぜそこまで忠誠心が高いのか。
上杉さんの意見を求めると「(現時点で)僕は、2人の間に過去になにか大きな事件があったとかとは考えていなくて。単純に庵野さんがやることに対して、ワクワクしているからじゃないかな」と話す。
「実際に証券会社に友達がいるのですが、お金が増えて生き生きとする人もいれば、反対に悲惨なことになる方もいて、その友達いわく『感情を押し殺さないとできない仕事だ』と。そういう仕事だと考えた時に、庵野さんみたいなすご腕の人がそこを抜けてプライベートバンカーやるって言ったら、付いていった方が面白そう!ってなったのかなと。庵野さんという人に面白さを感じているのだと思っています」
最後に、改めて今作の見どころを「お金を持ってる賢い人たちが“既にやっていること”を知ることができると思います。身近な“異世界”をのぞく感覚で楽しんでいただければ」とアピールした。