ヤマトよ永遠に REBEL3199:福井晴敏総監督 第三章は「不気味なほど今のご時世に合致」 「時の迷宮へと誘う」の意味は?

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 人気アニメ「宇宙戦艦ヤマト」のリメークシリーズの最新作「ヤマトよ永遠に REBEL3199」の第三章「群青のアステロイド」の初日舞台あいさつが4月11日、丸の内ピカデリー(東京都千代田区)で開催され、福井晴敏総監督が登場した。第三章は、これまで以上に現代とリンクしたような展開もあり、福井さんは「5、6年前に書いたプロットだけど、不気味なほど今のご時世に合致している」と話した。

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 舞台あいさつには、ヤマトナオミチ監督、脚本の岡秀樹さんも登壇し、桐生美影役の中村繪里子さんが進行を務めた。岡さんは「第三章のキャッチコピーに『時の迷宮へと誘う』と書いてありますが、第三章から福井節のラビリンスへの誘いが始まっています」と匂わせると、福井さんは「2、3回見たら意味が分かると思います」とうなずいた。

 岡さんは、第三章の見どころとして土門竜介、揚羽武の関係性を挙げ「1980年の『宇宙戦艦ヤマトIII』でも親友設定でしたが、具体的に親友だった描写はそんなになかった。ファンが長い間、脳の中で補完していた。福井さんがそこを深掘りした。長い間の宿題の一つを形にして返した。福井さんの最初のメモには(キーアイテムの)カップ麺が出ていなかった。最後の最後に、福井さんが台本にねじ込んできたんです。読んだ瞬間に、やられた!となった」と明かすと、福井さんは「食べ物は映画にとって重要。カップ麺、一択だった」と語った。

 第四章「水色の乙女(サーシャ)」が10月10日から上映されることも発表された。福井さんは「(第三章で)まさか小学校の教室がでてくるとは……。これまで見たことのない風景が出てきて、今までカメラを向けなかったところにカメラを向け、その中に入っていきます。地球側は、皆さんがご覧になっていなかったところに踏み込んでいく」と話し、「第一章の時、『俺史上、最高傑作』と言いましたが、第六章の音響作業をしていると、本当にそうなりそうと感じています。自信を持ってお届けできると思います。これからもよろしくお願いいたします」と呼びかけた。

 「ヤマトよ永遠に REBEL3199」は、1980年に公開された劇場版第3作「ヤマトよ永遠に」を原作に新解釈を加え、再構成する。福井さんが総監督を務め、シリーズ構成、脚本も担当。福井さんは、リメークシリーズの「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」でシリーズ構成、脚本を担当しており、最新作では総監督も務めることになった。ヤマトさんが監督を務める。全七章。

 「宇宙戦艦ヤマト」は1974年にテレビアニメ第1作が放送され、「宇宙戦艦ヤマト2」「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」なども制作されてきた。第1作をリメークした「宇宙戦艦ヤマト2199」が2012~14年、「2199」の続編「2202」が2017~19年に劇場上映、テレビ放送された。全2章の「2205」が2021、22年に劇場上映された。

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