水曜日のダウンタウン
新春クロちゃんリアル人生すごろく 後編
1月22日(水)放送分
俳優の山田杏奈さんが、自身がナレーションを務めるWOWOWのドキュメンタリー番組「プロゴルファー 古江彩佳 限りなく挑み続ける24歳」の収録をこのほど終え、インタビューに応じた。山田さんと古江選手は同い年の24歳。日本人女子として昨年、4人目のメジャーチャンピオンとなった古江選手について「心から尊敬しています。同世代として、彼女のように応援したくなる存在を目指したいと強く感じました」と語った。
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「プロゴルファー 古江彩佳 限りなく挑み続ける24 歳」は1月25日午後2時15分からWOWOWプライム、WOWOWオンデマンドで放送・配信される。
インタビュー内容は以下の通り。
ーーまずは今回のナレーションを終えられての感想からお願いします。
同世代ということで、このようなナレーションの機会をいただけたことを大変嬉しく思います。また、古江選手の姿を拝見し、第一線で戦っている彼女を心から尊敬しています。特に、笑顔を絶やさず、軽やかに見える様子は、実際には肝が据わっているからこそできる事だと感じました。
ーーこの番組のナレーションをするにあたり、心掛けていたことはありますか?
ゴルフ経験がほとんどない私にとって、ゴルフ用語は聞いたことがある程度でしたので、多くの方に教えていただきながら取り組みました。ナレーション自体については、「同世代ならではの視点で、遠い友達のような感覚で語るように」とご指導いただきました。そのため、等身大の目線で私だからこそできる表現を織り交ぜることを意識しました。
ーーこの番組は山田さんと同い年の古江選手が世界の頂点に挑戦する思いを描いていますが、同年代だからこそ理解できる、共感できるところはありますか?
彼女が「ベアトロフィー(年間平均最少スコア)」を目指し、同率の選手がいる中でも単独での受賞を目指して努力する姿勢には深い尊敬の念を抱きました。周囲には多くの素晴らしい選手がいる中で、結果を出すことを追求する姿勢には、私自身の仕事とも通じる部分があると感じました。
ーー今回のナレーションで思わず力が入った、もしくは感情移入した部分があるとしたら、どの部分でしょうか?
大会のシーンでは、古江選手が一見どうなるか分からない局面でも、ストイックにその時々のプレーに向き合い、しっかりと結果を出す姿が印象的でした。結果が出た瞬間に涙を流して喜ぶ様子を読んでいると、自然と力が入りました。
ーー山田さんは何かを達成した時に涙を流すほど喜んだ経験はありますか?
私自身もうれしくて涙を流すことがよくあります。映画やドラマ制作において、家族や友人から「すごく良かった」と感想をもらう瞬間が、特に幸せを感じる瞬間です。そうした一つ一つの経験が、自分の喜びや感情を動かしていると感じます。
ーーゴルファーと俳優、それぞれステージは違いますが、その世界の頂点を目指すという意味で、その思いは山田さんとも共通する部分も多いかと思います。 山田さんにとっての頂とは?
これまでの仕事では、目の前のことに集中し、先を見据えるというより「今を生きる」感覚で取り組んできました。しかし、今後はより広がりのある場所で演技ができるようになりたいと願っています。同世代の古江選手の頑張る姿を見て、自分もさらに努力したいという思いを新たにしました。
ーーその頂を目指すうえで、ご自身にとって必要だと感じているもの、またそれを得るために行っていることはありますか?
仕事だけでなく、普段の生活も大切にし、プライベートを充実させることで、役を演じる際に何かしらの糧になるものが得られると考えています。心が豊かでなければ、芝居をしている中でつらさを感じる時が必ず訪れると思うので、まずは日常生活をしっかりと地に足をつけたものにすることを心掛けています。さまざまな人と出会い、話をすることもその一環です。それらを特に意識して行っているわけではありませんが、結果としてそれが仕事につながっていくのではないかと思っています。
私自身、役を演じる際に役が憑依するような感覚を持つことはありません。どこまでいっても、自分の中にある知識や気持ち、経験からしか役に関するヒントを得ることはできないと考えています。そのため、まずは自分自身の体調を万全に整え、そこから多様な引き出しを活用できるようにしておきたいと思っています。役と自分がどのように通じているのか、どの考え方が近いのか、自分が感じた気持ちにどれほど近いのか、といったことを常に考えるようにしています。
ーー「ゴールデンカムイ」で演じたアシリパ(※1)とは通じるところはありますか?
アシリパは特殊というか、長く撮影自体もやらせていただいていますし、今も含めて関わっている期間がすごく長いので、自分と似ている似ていないを超えた愛みたいなものがすごくありますね。
ーー今回の第48 回日本アカデミー賞での新人賞、優秀助演女優賞のダブル受賞おめでとうございます。これまでもさまざまな賞を受賞されていますが、評価されることに対して、ご自身の演技やメンタルにどのような影響を与えていると思いますか?
プレッシャーを感じることはなく、ただただ嬉しい気持ちです。周囲から「作品を見たよ」と言っていただけることで、日頃から「ああ、やって良かった」と実感することが多いのですが、賞をいただくとなると、それがさらに一段階上の喜びとして感じられます。芝居という正解も不正解も存在しない世界で評価をいただけるというのは、自分自身を褒めてあげたくなると同時に、それを可能にしてくれたマネージャーや現場のスタッフの方々が形としてその喜びを共有できる点が、何よりも嬉しく感じられる理由です。
ーーあらゆるスポーツ、芸能活動も良いパフォーマンスを発揮するためには、やはりファンの支えや声援によるところも大きいと思います。山田さんにとってファンとはどのような存在でしょうか?
ファンの存在は大きな安心感を与えてくれます。直接お会いする機会は少ないのですが、応援してくれる方々に恥じない役者でありたいと思っています。そして、舞台あいさつなどでいただく声援に応えるためにも、芝居を通じて感謝の気持ちを伝えたいです。
ーー最後に、ファンの皆さんや視聴者に向けてメッセージをお願いします。
今回ナレーションを担当させていただき、これからは古江選手の試合を観て応援しようと思いました。彼女のプレーには、そのように思わせる魅力があふれています。同世代として、彼女のように応援したくなる存在を目指したいと強く感じました。ナレーションでは彼女のタフさや真剣な眼差しを表現することに努めましたので、ぜひご覧ください!
※1:アシリパの「リ」は小文字が正式表記。