小倉唯×降幡愛×本泉莉奈:「劇場版プロジェクトセカイ」インタビュー 「MORE MORE JUMP!」4人だからこそ飛べる力

「劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク」に出演する(左から)本泉莉奈さん、小倉唯さん、降幡愛さん
1 / 5
「劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク」に出演する(左から)本泉莉奈さん、小倉唯さん、降幡愛さん

 人気スマートフォン向けゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク(プロセカ)」の初の劇場版アニメ「劇場版プロジェクトセカイ 壊れたセカイと歌えないミク」が1月17日に公開される。劇場版は、完全オリジナルストーリーで、ゲームでは描かれていない“新しい初音ミク”が「プロセカ」のキャラクターたちと出会い、成長していく姿が描かれる。ゲームや劇場版アニメに登場する、一人の夢見る少女とアイドルを辞めた少女たちの異色アイドルユニット「MORE MORE JUMP!」の花里みのり役の小倉唯さん、桃井愛莉役の降幡愛さん、日野森雫役の本泉莉奈さんに、「プロセカ」や劇場版アニメについて聞いた。

あなたにオススメ

 ◇「想いを伝える気持ち」の大切さ

 ーー劇場版はどんな魅力がある?

 小倉さん アプリとは違った魅力があるのが劇場版の第一印象でした。もちろんアプリでもユニットなどの魅力がたくさん描かれていますが、ユニットを超えた繋がりなどが描かれていて、規模も大きく、すごくオリジナリティーがあります。アニメーション、歌唱シーンに関しても、アプリとはまた違ったアプローチになっています。劇場版ならではの魅力にあふれた作品という印象でした。

 降幡さん アプリにもスタッフの皆さんの愛がすごいと常に感じていましたが、劇場版の企画書から一つ一つをこぼすまいと詰め込んでいることが伝わってきました。いろいろなものを飛び越えてのいきなり劇場版なんですよね。これまで「プロセカ」に触れてこなかった方にもぜひ見ていただきたいですし、アプリなどに興味を持っていただくきっかけの一つになりそうで、本当にうれしいです。

 本泉さん アプリの歌唱シーンのクオリティーがどんどん上がっていて、演出、衣装、表情などに皆さんの愛が詰まっていることを感じていました。劇場の音響、大きなスクリーンに早く私も包まれたいです。書き下ろしの楽曲が山場の一つになっているので、私も早く見たいんです。すごく楽しみにしています。

 ーー劇場版のシナリオを読んだ印象は?

 降幡さん ミクちゃんがどうなっていくのか? 意外性をすごく感じました。驚きでした。

 本泉さん 「プロセカ」のテーマの一つでもある「想いを伝える気持ち」の大切さを再確認できたことがうれしかったですし、ドキドキでいっぱいでした。

 小倉さん 時系列はアプリから少しさかのぼった物語で、劇場版ならではのミクちゃんが登場し、みんなと一緒にこのミクちゃんを救おうとします。普段だったらなかなか絡むことのないキャラクター同士の絆、繋がりが描かれているところが印象的でした。

 ◇モモジャンは泥臭い!?

 ーーアプリを含めた「プロセカ」の魅力は?

 小倉さん 音、言葉、ストーリーなど複合的な魅力が合わさって生まれるこの世界にすごくオリジナリティーがあると思っています。それぞれのユニットのカラー、楽曲性が違うのも一つのポイントですし、そこに初音ミクという誰もが知っているであろうキャラクターが交わることによってまた生まれるハーモニーもあります。「プロセカ」にしかないものがあると感じています。

 降幡さん 常に新しいことに挑戦している作品なんですよね、昔から知っている楽曲があって、新しい楽曲も生まれていって、温故知新なんです。温かみもある作品だと思っています。

 本泉さん 一言で言うと「可能性」だと思います。ミクちゃんというそもそも可能性しかない存在ですし、常に新しい情報がどんどん追加され、クリエーターやファンを巻き込んで世界が作り上げられていきます。緻密に組み上げられていますし、私もこれからが楽しみでしょうがないんです。

 ーーキャラクター、ユニットはそれぞれ個性的です。「MORE MORE JUMP!」の強みは?

 降幡さん 「モモジャン」は、アプリ内のストーリーで、自分たちの力で進んでいくところが大きいと思っています。一人一人にパワーがあって、最初はみのりが引っ張っていくのですが、4人だからこそ飛べる力があるのが強みだと思います。

 小倉さん 自分たちで配信をしたり、積極的にSNSを使ったり、現代的なアイドルだとも感じます。今は、やる気さえあれば、いろいろな力を駆使して、実現をできる世界になりつつあります。諦めなければ自分たちで何でもかなえることができると、希望を与えられるユニットであることが、彼女たちの魅力かなと思います。

 本泉さん 彼女たちの泥臭いところがすごく好き。全員努力家なんですけど、努力の仕方も4人それぞれ違って。この4人だからこそ乗り越えられることもあります。一人一人が努力してきたことが、今の彼女たちに繋がっているんです。アイドルのキラキラしたところだけじゃない、リアルな人間としてのいろいろな表情を見せてくれるのが、魅力の一つだと思っています。劇場版でもユニットによってアプローチが違いますが、やっぱり笑顔にさせたいという気持ちがすごく強いんです。

 ◇心の中の芯の強さ

 ーー収録はメンバー4人で一緒にできた?

 降幡さん 4人そろう日がありました! お買い物シーンも楽しかったですね。こういう服を選ぶんだ!とかも見えてきましたし、すごく楽しかったです。アプリの時は一人で収録していたので、新鮮でした。4人がそろったから生まれたものもあります。

 小倉さん すごく収録が早かったんですよね。

 本泉さん 一緒にできる安心感がありました。

 ーー演じる際に大切にしていることは?

 降幡さん 一人一人にバックボーンがあって、私は共感しかないと思っています。自分がなりたかったものじゃなくて、求められていることをずっとやってきていて、でも諦めきれない。自分の追い求めているものに近づこうとしています。本当に尊敬している女の子なので、そこを大切にしています。泥くさいところもあって、リアルなストーリーもあって、こういう経験あるよね……と思うところもたくさんあります。そこを大事にしながら演じています。

 小倉さん みのりは、ポジティブマインドが魅力なんです。決して諦めないですし、常に上を目指して頑張り続けています。ひたむきさだったり、ピュアな心だったりをいつも大事にして演じています。遊び心もあって、演じがいがあるキャラだと思いながら、いつも楽しくコミカルにお芝居させていただいています。

 本泉さん 日々を過ごす中で、後から思い返すと、なんであんなこと言っちゃったんだろう、恥ずかしかった……みたいなことってありますよね。過去の自分は、今の自分よりも未熟だから、それは当たり前のことなのですが、私は日ごろ、そう感じています。雫は「モモジャン」になる前、自分を偽ってミステリアスなキャラクターとしてプロデュースされ、演じ続けていた過去があります。「モモジャン」になってから、ありのままの自分を認めてもらえるようになり、今の飛んでいきそうなフワフワの雫になったのですが、私はどっちの雫も好き。昔の自分を受け入れる強さがある子で、常に成長していく自分のため、メンバーのため、みんなのため……と彼女の持っている心の中の芯の強さが大好きです。

 ◇“運命”感じる小倉唯

 ーーご自身にとってボカロ楽曲はどんな存在?

 降幡さん ドンピシャ世代です。ニコニコ動画を見たり、カラオケで歌ったりしていました。「magnet」を友達とデュエットで歌ったりしていたのですが、自分が好きだった楽曲を愛莉として歌えて、10年前の自分からすると、どうなっているの?とびっくりすると思います。

 小倉さん 13、4歳の時に「初音ミク -Project DIVA-」のモーションを担当させていただき、当時は自分が声優になる未来を思い描いていなかったですし、こんな形で関わらせていただくことに運命を感じています。すごくうれしいです。思い出の曲は「みくみくにしてあげる♪【してやんよ】」です。14歳くらいの時にニコニコ動画で踊らせていただき、やっぱりすごく印象的な曲です。

 本泉さん 高校生の時の友人が、ミクちゃんを好きで、その子をきっかけにいろいろな楽曲を聴くようになりました。「初音ミク ーProject DIVAー 2nd」をプレイして、オープニングにもすごくびっくりしました。テーマソングの「こっち向いて Baby」の映像の衝撃が忘れられません。すごい完成度で、今の世の中ってこんなにすごいんだ!となったんです。「ロミオとシンデレラ」を歌えたこともうれしかったです。当時の自分に教えたら、びっくりしちゃいますよね。

 ーー書き下ろし楽曲も魅力的です。お気に入りの曲は?

 降幡さん 「ももいろの鍵」が好き! 裏声やファルセットが必要な楽曲を歌えたことで、私自身も成長できた楽曲です。

 小倉さん 最近でしたら「チームメイト」ですね。HoneyWorksさんによる楽曲で、ずっと聴いてみたいと思っていたので、うれしかったです。しかも、みのりがストーリーの中心になっていて、思い出があります。メロディーライン、歌詞、ストーリーが一致して、キラキラなだけじゃない、これまでの努力、切なさ、葛藤などの思いが乗っているところが大好きです。

 本泉さん 雫バナーイベントの新曲「はしる!とおく!とどく!」です。この曲中に「私を見てくれ」という歌詞があります。雫はこれまでも進化し続けてきましたが、普段は強い言葉を使わない。そんな彼女の覚悟が見える曲で、歌詞も大好きです。

 劇場版でもキャストの“プロセカ愛”を感じられるはず。「モモジャン」の活躍にぜひ注目してほしい。


写真を見る全 5 枚

アニメ 最新記事