海に眠るダイヤモンド
最終話後編(10話)記憶は眠る
12月22日(日)放送分
二宮和也さん主演のTBS系日曜劇場「ブラックペアン シーズン2」に出演している俳優の水谷果穂さん。2018年放送の前作に続き、看護師の宮元亜由美を再演中で、今作では、メスなどを医師に渡す器械出しの看護師の姿に「一瞬だけなることができた」といい、「個人的にはそれがすごくうれしかった」と明かす。そんな水谷さんに、クライマックスへと向かうドラマについて話を聞いた。
あなたにオススメ
来春朝ドラ「あんぱん」の“二人の妹” 朝ドラヒロインまで手が届くか
「ブラックペアン シーズン2」は、海堂尊さんの「ブレイズメス1990」「スリジエセンター1991」(講談社文庫)が原作のメディカルエンターテインメント。2018年4月期の日曜劇場「ブラックペアン」の続編で、二宮さんが、シーズン1で扮(ふん)した天才外科医・渡海征司郎とは別キャラクターの、心臓冠動脈バイパス術の世界的大家で“ディアブル(悪魔)”と呼ばれる金の亡者・天城雪彦を演じていることも話題となっている。
水谷さん演じる宮元亜由美は、ドラマの舞台となる東城大学医学部付属病院の看護師で、オリジナルサイドストーリー「ブラックペアンと言いたくて…~万年ヒラ医局員の憂鬱な日常~」にも登場した。
「宮元は、割と仕事はテキパキできるし、言われたことをちゃんとこなせる人という印象です。本編では、今までキャラクターを掘り下げるようなシーンがなかったのですが、今回、サイドストーリーの方で、等身大の普通の女の子としての部分を知ることができたので、自分の中で宮元という役が広がったなって思っています」
普段の生活の中で、看護師と接した際に感じたことも役に取り入れているという水谷さん。
「皆さん、やっぱりテキパキとお仕事されていて、口調は優しいけれど目は鋭い、みたいな印象もあったので、宮元という役に取り入れることはできないかなと思って。この作品のためだけ、ということではなく、プライベートで看護師さんに接したときは、注意して見るようにはしていました」
ドラマは聞きなれない言葉が飛び交う医療の現場が舞台で、「それこそ台本を開けば、専門用語ばかりで“なんだこれ”なんですけど(笑い)」というのが率直な感想だ。一方で「点滴をセットしたり、緊急のときに簡単な処理をしたり、そういうときに慣れている感じがしないとだめ」とも心がけた。
「そういうシーンに対して私の場合、事前に練習する時間があるわけではなくて。現場で、指導する看護師さんがいらっしゃって教えてくださるって感じなので、割とすぐに対応できなくてはいけなかったりもするんです。だからスムーズにできるように意識を集中させて、本番でシュシュシュッとできるとすごく気持ちいいんです」
クライマックスへと向かうドラマの現場はどんな雰囲気なのだろうか。
「皆さん、このカットがどういう意味を持つのか、このシーンが放送されたときにどう映るのか、すごく考えながら撮影に臨んでいて。それを一つずつ一つずつ話し合いながら進めていくので、ちょっとモニターを見ているシーンでも、ただただやっている感じがしない。本当にワンカットワンカットを大切に撮影している現場だなって感じます」
その中心に立つ主演の二宮さんの印象を、水谷さんに聞くと「やっぱりハッとさせられます」との答えが。
「『メッツェン』の一言で背筋がピンと伸びるような感じとか、どうやっているんだろうって。大きい声を出すとか、分かりやすくお芝居をしているわけじゃないのに、いつもそう感じるのは、本当に二宮さんならでは。台本を読んだときよりも、何十倍も魅力的にそのシーンが見える、そこの説得力がすごいなって」
今作の撮影を通じて、メスなどを医師に渡す器械出しの看護師の姿に「一瞬だけなることができた」ことが「個人的にはそれがすごくうれしかった」と笑顔を見せる。
「私はずっと『外回り』と言って、器械出しじゃない看護師だったんです。でも今回初めて、器械出しの看護師の姿に一瞬だけなることができて、私的にすごくうれしくて。前回からずっと器械出しが来ないかなって思っていたし、服装もちょっと違っているので、見つけてもらえたらうれしいです」