薬屋のひとりごと
第13話 外廷勤務
12月27日(金)放送分
藤子・F・不二雄さんの人気マンガ「ドラえもん」(小学館)のてんとう虫コミックス(てんコミ)第1巻の刊行50周年を記念し、第1巻のスペシャル版「『ドラえもん』第1巻 スペシャル版」が7月25日に発売された。てんコミは、1974年7月25日に発売された「ドラえもん」のコミックス第1巻からスタートしたコミックスレーベルで、小学館ドラえもんルームの今本統人さんによると「『ドラえもん』の発刊企画をきっかけに作られたレーベル」という。「ドラえもん」のてんコミ第1巻は、1974年の刊行から50年がたった今も年に4、5回重版されており、7月時点で267刷、累計発行部数は約442万部を記録している。てんコミ第1巻が売れ続ける理由、スペシャル版のこだわりを聞いた。
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「ドラえもん」は、「よいこ」「幼稚園」「小学一年生」「小学二年生」「小学三年生」「小学四年生」(いずれも同社)といった六つの雑誌の1970年1月号で連載をスタートした。てんコミの刊行がスタートしたのは、その4年後となる1974年で、現在と比べると、刊行までに時間がかかった印象がある。それには、当時と現在の出版のビジネスモデルの違いが関係しているという。
「新書判のコミックスは、1960年代後半頃から各出版社から刊行され始めたのですが、当時は雑誌が売れていた時代だったので、連載作品をコミックス化して売るという、今では当たり前になっている発想がなかったんです。小学館でも、『週刊少年サンデー』で連載されていた横山光輝さんの『伊賀の影丸』のコミックスが、秋田書店の『サンデーコミックス』というレーベルから刊行されていました」
その後、1974年5月に小学館でも自社の雑誌の連載作品を収録するコミックスレーベルとして、「少年サンデーコミックス」「フラワーコミックス」が誕生する。その2レーベルに続き、同年7月に「てんとう虫コミックス」が刊行をスタートした。今本さんは「当初、『ドラえもん』のコミックスは、少年サンデーコミックスから発売される話も持ち上がったようですが、『サンデー』の編集部と『ドラえもん』が連載されていた学年誌の編集部が別だったこともあり、『ドラえもん』のためのレーベルとして、てんとう虫コミックスが誕生することになりました」と説明する。
1970年代当時、小学生など幼い子供向けのコミックスのレーベルは珍しかったという。さらに、てんコミ「ドラえもん」は、各学年誌で連載されていた「ドラえもん」の中から藤子・F・不二雄さん自身がセレクトしたエピソードを収録する“ベストセレクション”という大きな特徴がある。
「藤子・F・不二雄先生ご自身が編集されているというのが、てんコミ『ドラえもん』の肝となる部分です。各学年誌では、それぞれの読者の年齢に合わせて描かれていたので、シーン、コマ割り、文字の大きさも違います。それをいざコミックスにする際に、読みやすく、かつ似たようなエピソードが並ばないように、各学年誌のエピソードがうまくブレンドされています。また、1冊のコミックスの中で、夏のエピソードの後に冬のエピソードがこないなど季節感を意識した掲載順になっていて、自然と春夏秋冬が巡るようになっています。現在は、マンガのコミックスは、作家さんご自身が加筆修正することはあっても、順番を入れ替えたり、収録エピソードを厳選することは読者からはイメージしにくいかもしれません。てんコミ『ドラえもん』はえりすぐりのエピソードが、掲載順も考えて収録された特別なコミックスなんです」
てんコミ「ドラえもん」全45巻の中で最も多く発行されているのが、てんコミの創刊コミックスでもある第1巻。刊行から50年がたった今も年に4、5回重版されており、累計発行部数は約442万部を記録している。
「1巻以外のほかの巻も年1回は重版されています。第1巻に関しては、テレビ朝日でテレビアニメの放送がスタートした1979年は15回、翌年は12回重版しており、50年間で重版をしなかった年がありません。50年間売れ続けているコミックスは、小学館はもちろん、全ての出版社においても、なかなかないのではないでしょうか」
今本さんは、第1巻をはじめとしたてんコミ「ドラえもん」が売れ続ける理由を「原作が素晴らしいので、それに紐付く形でテレビアニメ、映画、グッズなどの展開が永続的にあり、毎年新しい読者が増えている。その新しい読者の入り口として、ベストセレクションである『てんコミ』ドラえもん第1巻を手に取る方が多いのではないか」と分析する。
50年間、多くの人の魅了し続けるてんコミ「ドラえもん」。その第1巻の刊行50周年を記念して、7月25日に発売されたのが、第1巻のスペシャル版「『ドラえもん』第1巻 スペシャル版」。光沢のあるカバーと、第1巻の初版のデザインを可能な限り再現したカバーのダブルカバー仕様で、発表時にカラーで描かれたエピソードはカラーで収録。本体の表紙や、総トビラ、マンガのせりふのQ数(文字のサイズ)など細部まで初版を再現した。現在では入手困難な第1巻の初版を再現しているが、今本さんは「ただの復刻版ではない」と説明する。
「ダブルカバーの外側のカバーは、“未来感”を意識してキラキラとした光沢のあるカバーとなっています。また、本文は通常のてんコミよりも上質な紙を使用しているため、線がくっきりと見える。マンガのせりふのQ数に関しては、初版のほうが小さく、現在のてんコミは吹き出しいっぱいに文字が入っています。スペシャル版では、読者の目線が先に絵に行くように、初版に近いQ数を採用しています。50周年の歴史を感じつつ、次の50年、未来に向けて広がりがあるような本にしたいと思い、企画しました」
スペシャル版は、別冊として全48ページの「てんとう虫コミックス『ドラえもん』ひみつとあゆみ」が同梱(どうこん)されているのも特徴だ。第1巻発刊から現在までの軌跡が分かる貴重な資料を収録しており、巻末には、連載誌に掲載された記事ページも掲載されている。
別冊の表紙には、第1巻に描かれているドラえもんの原画がデザインされているのも見逃せない。てんコミ第1巻のカバーにデザインされているイラストと、原画を見比べると、陰影、色味などが微妙に違うことが分かる。当時、原画にデザイナーによる処理が入り、コミックスにデザインされたためだ。原画に色を塗った藤子・F・不二雄さんのアシスタントは、完成したコミックスを見て「影がなくなっている」と驚いたという。そんな歴史も感じられる特別な別冊となっている。
「50年の歴史を感じていただき、てんコミ『ドラえもん』の魅力を知っていただくことで、よりこの本に愛着を持っていただけたらうれしいですね」と語る今本さん。第1巻のスペシャル版は、1年間限定で発行される。今後も未来へと続いていくであろうてんコミ「ドラえもん」の50年の歴史をじっくりと感じたい。
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