連続ドラマ「クラスメイトの女子、全員好きでした」(読売テレビ・日本テレビ系、木曜午後11時59分)で主人公の枝松脛男(えだまつ・すねお)を演じている木村昴さん。アニメ「ドラえもん」ではジャイアンこと剛田武の声を担当する木村さんが“スネオ”役ということで、SNSで大きな話題となった。「あとは、のび太、しずか、ドラえもんをやったら、コンプリートだね!といろいろな人に言われました(笑い)」と話す木村さんに、今作への意気込みや、声優業と役者業への思いを聞いた。
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ドラマは、爪切男さんによる同名エッセー(集英社文庫)が原作。偶然手に入れた小説を盗作し、一躍人気作家となった枝松脛男と、仕事運がない担当編集の片山美晴(新川優愛さん)というポンコツコンビが、小説の真の作者を探すために奔走する……というコメディー。作者探しの鍵を握るのは、枝松が中学時代に恋をしたクラスメートの女子たちで、彼女たちとの思い出を回想しながら“真の作者”の真相に迫っていく。
「(ジャイアンの声を担当する)僕としても、“スネオ”は長年連れ添った相棒の名前でもあるので、思い入れも非常にあります」と話した木村さん。ドラマで主演を務めるのは、今回が初めてとなったが、「声優ですし、主役の経験もドラマではありませんので、自分に任せてもらっていいのかな?っていう驚きが一番最初は強かったです」と振り返る。
脛男は、父親の教えによって、女性の顔と名前と特徴を覚えるのが得意。追いこまれて心が乱れたり、恋をして感情が溢れたりすると、頭のツボを押す変な癖があるキャラクターだ。木村さんは、「クラスメートの女子が全員好きだった、というのは決して浮ついているわけでも、惚れっぽいわけでもなくて。人の個性的な部分、いじられてしまいそうな欠点みたいなものをすごくポジティブに変換する目を持った優しい人」と印象を明かす。
監督からは、脛男の“ピュアさ”を表現できる人を考えたときに、木村さんの顔が浮かんだ、と言われた。「まじっすか?と。監督の中の“ピュアフォルダ”に俺がいたんだと思って、うれしいじゃないですか!」と笑顔を見せた。「木村くんのまま、やってくれたらいいよ」という監督の言葉を信じて、あまり作り込みすぎずに撮影に臨んでいる。
木村さんによると、声優業と役者業では準備の仕方が違うという。声優業では、台本を読み込み、映像を見ながらセリフのタイミングを合わせる、という宿題がある。ただ、本番は台本を持ちながらできるため、セリフは覚えなくてもいいのだという。
一方、役者業では、台本を読み込み、セリフを覚え、どのように動いていくかなどを考えていく。「準備段階は違いますが、演じるという点ではまったく一緒ですね。醍醐味が違うかなというくらいです」と話す。
そんな木村さんは、「声優」という肩書きにこだわらない。「声優だからこうしないといけない、と決めつけられてしまうこともあるのですが、そういうのはあんまり好きじゃなくて。自分で自分を枠に収めたくないですし、収められるのも好きではない」と思いを明かす。
「今回のように声優業以外のことに挑戦するチャンスをいただけるというのはすごく興奮するんです。『木村くんにお願いしてみよう』となることほど、うれしいことはないので、誘っていただけるうちは基本的には全部やりたいんですよね!」
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