海に眠るダイヤモンド
最終話後編(10話)記憶は眠る
12月22日(日)放送分
伊藤沙莉さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「虎に翼」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、主人公の寅子(伊藤さん)の親友で義理の姉でもある猪爪花江を演じている森田望智さん。少しふわっとしているところもある、愛らしいキャラクターの花江の人間性、寅子と花江の関係性、森田さんが感じる作品の面白さを聞いた。
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森田さんが演じている花江は、寅子の兄・直道(上川周作さん)の妻。2人の息子を授かるが、直道を戦争で失う。義理の母・はる(石田ゆり子さん)も亡くなり、寅子も仕事で多忙なため、家事はほぼ一人でこなしている。
夢を追いかけ続け、仕事に取り組む寅子。女学校を卒業後に結婚して、毎日の家事にいそしむ花江。対照的にも見える2人だが、森田さんは「根本的にはすごく似ている」という。
「トラちゃんも花江も、地に足がついていて、目的のために努力を惜しまない。成し遂げたいことに向かっていく強い女性だと思います。花江はしたたかと言われますが、したたかには強くて屈しないという意味もあって、そういう面が花江に備わっているのかなと思います」
第15週「女房は山の神百石の位?」(7月8~12日)では、寅子に対して我慢してきた花江の不満が爆発するシーンが描かれたが、森田さんは2人の関係性をどう考えているのか。
「トラちゃんと花江の関係性は少しずつ変わってきています。当初は花江がなぜ親友で家族のトラちゃんに言えないんだろう? と考えていましたが、監督から『これは親友のケンカではなく夫婦ゲンカです』と言われて腑(ふ)に落ちました。妻として夫をたてたり、夫に対して我慢しなければ、私が支えなければと思うようになってしまったのだと」
花江にとって親友でもあり、夫のような存在の寅子。演じる伊藤さんとは3回目の共演。自然体で演じることができているという。
「花江とトラちゃんが話しているときのような場合もあれば、私が沙莉ちゃんにツッコまれるときもあります(笑い)。役とそんなに変わらないですね」
森田さんは2021年度前期の連続テレビ小説「おかえりモネ」で朝ドラ初出演。主人公・百音(清原果耶さん)の先輩にあたる気象予報士の野坂碧を演じた。
これまでにも何度も朝ドラのオーディションを受けて「おかえりモネ」への出演を果たしたが、今回はキャスティングで出演することになった。
「伊藤沙莉ちゃんの主演発表があって、『これは絶対見るぞ』と思っていたんです。オーディションないかなと思っていたところ、声をかけていただいて。自分がいいなと思った作品に選んでいただけたのは本当にうれしかったです」
キャスティングによる出演に「責任感と信頼を感じました」という森田さん。
「花江の役も魅力的ですし、女性たちの描かれ方にもひかれて、改めてうれしいなと思いました」
10代の花江を演じたときは「若く、ふわっとしている感じ」を意識。その上で「今はお母さんとしてたくましくなって。年齢を重ねて、自分よりも年上になるので、これからも演じるのが楽しみです」と笑顔を見せる森田さんは、自身もドラマを「毎朝楽しく拝見しています」と明かす。
「女性だけでなく、轟さん、花岡さん、桂場さん……。みんなの登場人物の気持ちが分かる作品だと思うんです。みんなを好きになってもらいたいですし、コメディーも交えながら法律を組み込んでくれている作品でもあります。ぜひ、楽しく見ていただけたらと思います」
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