大原優乃:「真面目」がコンプレックスも、市原隼人と共演で思いに変化 教師役挑戦で“生徒たち”と現場で恋バナ

映画「おいしい給食 Road to イカメシ」に出演している大原優乃さん
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映画「おいしい給食 Road to イカメシ」に出演している大原優乃さん

 5月24日公開の映画「おいしい給食 Road to イカメシ」に出演している俳優の大原優乃さん。本作は市原隼人さん主演の人気“学園グルメ”コメディーの劇場版最新作で、大原さんは昨年秋に放送された連続ドラマ「おいしい給食 season3」に続いて、新米の英語教師・比留川愛を演じた。同役を通じて初めて教師役を体験した大原さんに撮影エピソードなどを聞いた。

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 ◇“自己肯定感”アップ「真面目さを突き詰めた先にすてきな景色が」

 「おいしい給食」は、1980年代のある中学校を舞台に、給食マニアの教師・甘利田(市原さん)と彼を取り巻く生徒たちの人間模様を描く。映画「おいしい給食 Road to イカメシ」は、“season3”同様、函館が舞台。甘利田が、とある給食マニアの生徒と“イカメシ対決”を繰り広げる。

 大原さん演じる比留川愛先生は、引っ込み思案だが、英語で話すとなると大声になる帰国子女の新米教師。“聖子ちゃんカット”風の髪形も特徴だが、心がけたことはどんなものだったのだろうか……。

 「教師としても自分自身にも自信のないキャラクターだったので、教師らしくない教師でいたいなと思い、そういった役作りを心掛けました。あとは帰国子女なので、怒ると言葉が英語になってしまう『おいしい給食』ならではの“味付け”もされていたので、台本をいただいてから、自分で英会話の先生を探して、マンツーマンでせりふの発音練習をしました」

 そんな自分に自信のない愛先生だが、決して「か弱いだけ」ではなく、「自分というものをちゃんと持っている」とも分析する大原さん。劇中で愛先生は、主人公の甘利田に「憧れを抱いてる」という設定だが、大原さん自身も共演の市原さんから「たくさん刺激をいただきました」と話す。

 「カチンコが鳴る直前まで、ご自身のお芝居についてずっと考えている印象で、逃げずに作品と役に常に向き合っていらっしゃる、その妥協しない姿がすごいカッコよくて、自分も『こんな役者になりたいな』と思いました。市原さんは自分に対してはストイックで厳しいのですが、周りの方にはとても優しくて。何かご相談させていただくと『優乃ちゃんのやりたいようにやっていいよ』と言ってくださったので、信じてくださる姿勢と優しさに甘えて、飛び込ませてもらいました」

 さらに市原さんとの共演によって“自己肯定感”が上がったと明かす。

 「私は真面目であることが、長所でもあり短所でもあり、コンプレックスでもあって。今まで『もっと器用にならないとこの仕事は続けられないのかな』と自分で思ったりして、真面目ってことを指摘していただくことの多さが、悩みの一つでもあったんです。でも今回『おいしい給食』で市原さんと出会って、自分よりも真っすぐな方に出会えて『真面目さを突き詰めた先にはこんなすてきな景色があるんだ』と思えたというか。すごく市原さんが輝いて見えて『このままでもいいのかな』と市原さんのおかげで思えることができました」

 ◇“恋バナ”はあまりに真っすぐに聞いてくるので…

 生徒役の子役たちとの交流も撮影のいい思い出だ。大原さんは「みんな可愛かったです」とほほ笑む。

 「すごく素直で無邪気、でもカメラの前に立つと一人の役者としての意識を皆さんが持っていて。綾部(真弥)監督がすべての方を対等に見てくださる現場ということもあったし、こちらが投げかけるちょっとした芝居の変化も敏感に感じてくださるので、より責任感が芽生えました」

 生徒役の子役たちに対しては、自分からもコミュニケーションをとった。

 「教師として生徒の皆さんに愛していただく役でもあったので、自分からも意識的にたくさん話すようにしていたのですが、“恋バナ”を聞かれたりしました。無邪気な表情で『カレシいるの?』とか、あまりに真っすぐに聞いてくるので、私も楽しくなってしまって(笑い)」

 改めて初の教師役について「これまで多くの学園もので、たくさんの先輩方が教師役を演じられるのを見てきた分、自分で務まるのか、という不安もあった」と吐露する大原さん。

 「ですが、生徒の皆さんにキャラクターを愛していただいて、教師にしていただいたと思っています」

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