【推しの子】:新生「B小町」のアイドルソング解禁 アレンジ一新 楽曲制作の舞台裏

「【推しの子】」の最終話となった第11話「アイドル」の一場面(C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会
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「【推しの子】」の最終話となった第11話「アイドル」の一場面(C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会

 マンガ「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~」の赤坂アカさん、「クズの本懐」などの横槍メンゴさんの豪華タッグによる人気マンガが原作のテレビアニメ「【推しの子】」の最終話が6月28日にTOKYO MXで放送され、劇中アイドルグループ“新生”「B小町」の楽曲がお披露目された。「B小町」は、伝説のアイドル・アイが所属していたアイドルグループで、アイの娘・ルビーが、有馬かな、MEMちょをメンバーに加え新生「B小町」として再結成した。最終話では、「B小町」の楽曲「サインはB」「STAR☆T☆RAIN」をリニューアルした新バージョンが披露された。アニメを手掛けたKADOKAWAの吉岡拓也プロデューサーに楽曲制作の舞台裏を聞いた。

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 放送開始当初から大きな話題を呼んだアニメ「【推しの子】」。アニメならではの魅力の一つが、「B小町」のライブシーンだ。吉岡さんらスタッフは、原作では曲名とわずかなフレーズのみが登場していた楽曲を再現するべく、原作の赤坂さん、横槍さんにヒアリングを重ねた。

 「『サインはB』『STAR☆T☆RAIN』『HEART’s KISS』のそれぞれについて、『既存楽曲で言うと、どの曲のイメージですか?』『どんなアーティストが制作しているイメージですか』と、ヒアリングしました。リアリティーを求めるとなると、アイドルソングは曲によって楽曲提供者が異なることが多いので、作詞、作曲、編曲とそれぞれイメージをお伺いして、社内の音楽プロデューサーにイメージに合うクリエーターを探してもらいました。ただ、『サインはB』だけは、赤坂先生、横槍先生に『大石昌良さんが作っているようなイメージの曲です』と言われたので、大石さんに直接交渉しました。先生の頭の中でもう大石さんの曲として流れちゃっているのなら、それ以外の音楽家さんを連れてきてもダメだなと(笑い)。大石さん自身も原作の大ファンで、引き受けてくださいました」

 「サインはB」「STAR☆T☆RAIN」は、「B小町」と新生「B小町」でアレンジを変えた。いわゆるアイドルアニメではない「【推しの子】」で劇中のアイドルソングにここまでこだわったのも驚きだが、アレンジを変え、新生「B小町」用に一新した。

 「赤坂先生、横槍先生に、アイが所属していた時の『B小町』と新生『B小町』の楽曲のアレンジは同じですか?と聞くと、『ちょっと違います』というお話でした。アイたちの『B小町』は2000年初頭ぐらいに一世を風靡(ふうび)していたアイドルグループの楽曲っぽいイメージ。一方ルビーたち新生『B小町』は現在流行のアイドル楽曲っぽいイメージということで、時代感を踏襲していると。そこで、それぞれ編曲者が違う新バージョンを作ることになりました」

 「【推しの子】」は、原作を再現するクオリティーの高い映像、音楽ユニット「YOASOBI」、バンド「女王蜂」による主題歌、声優陣の熱演で多くの人を魅了してきたが、最終回ではアイドルソングでもファンの度肝を抜いた。今後、アニメ「【推しの子】」がどんな展開を見せるのか、期待が高まる。

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