第46回日本アカデミー賞：岸井ゆきのが最優秀主演女優賞　涙のスピーチで言葉振り絞る「見たことない景色」

　日本映画の祭典「第46回日本アカデミー賞」授賞式が3月10日、東京都内で開催され、映画「ケイコ 目を澄ませて」（三宅唱監督）の岸井ゆきのさんが最優秀主演女優賞に選ばれた。名前を呼ばれた瞬間から岸井さんは涙ぐみ、言葉を詰まらせながら受賞の喜びを語った。

あなたにオススメ

来春朝ドラ「あんぱん」の“二人の妹”　朝ドラヒロインまで手が届くか

　岸井さんは「身に余る賞を、ありがとうございます。三宅組でなかったら、誰ひとり欠けてもここに立てていなかったので、感謝しています。支えてくださった関係者のみなさまに感謝します」と話した。

　そして「この作品には私が見たことない景色をたくさん見させてもらいました。まだ上映中なんです。ぜひ、劇場で見ていただきたいなと思います。今はそれだけが私の望みです」と言葉を振り絞った。

　「ケイコ 目を澄ませて」は、聴覚障害と向き合いながら実際にプロボクサーとしてリングに立った小笠原恵子さんをモデルに、彼女の生き方に着想を得て、「きみの鳥はうたえる」の三宅監督が新たに生み出した物語。ゴングの音もセコンドの指示もレフリーの声も聞こえない中、じっと“目を澄ませて”戦うケイコ（岸井さん）の姿を、等身大の一人の女性として描いた。

　◇優秀主演女優賞は次の通り（敬称略）

　岸井ゆきの「ケイコ 目を澄ませて」▽のん「さかなのこ」▽倍賞千恵子「PLAN 75」▽広瀬すず「流浪の月」▽吉岡里帆「ハケンアニメ！」