渡辺えり:「何をやっても味方だった」亡父から「段ボール3箱分」の手紙 「徹子の部屋」で

渡辺えりさん
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渡辺えりさん

 女優の渡辺えりさんが、1月10日に放送された黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演。昨年5月に亡くなった最愛の父への思いを語った。

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 渡辺さんは地元・山形の介護施設に入所していた父親が、昨年5月に95歳で亡くなったことを告白。渡辺さんは「まさか亡くなるとは思わなかった」と突然の訃報だったと明かし「(5月)17日はFMラジオの生放送があって、それは責任上出なければいけないので、終わってから新幹線で(山形へ)帰ったんです。心臓は動いていたんですが、意識がなくて」と語り始めた。

 続けて「弟が言うには『姉ちゃんが来るから』っていうので、私に会うつもりでずっと待っていたと。目は見開いたままで……。『父ちゃん』と言ってまぶたを閉じさせようとしても閉じなくて」と声を震わせた。

 亡くなった後、渡辺さんは「看護師さんと一緒に体を拭かせてもらった。骨とかすごくしっかりしているんですよ。自分が5歳のときに肩車してもらった思い出がよみがえっちゃって……。気が動転して、看護師さんに『肩車してもらったんですよ』とずっと言っているんですよ」と涙を見せた。

 渡辺さんは高校卒業後、両親の反対を押し切り上京。父親から毎日、手紙や本などが届いたという。「あれだけ反対していたのに『若きウェルテルの悩み』や『ファウスト』が送られてきて。(手紙には)いろいろ書いてあって、それが支え」とほほ笑んだ。

 さらに「(手紙は)段ボール3箱あって。それを『出版しないか』と言われ、整理している最中だった」という。「最初は演劇をやることに反対しているような内容の手紙から、どんどん応援している手紙になるんですよ」とうれしそうに語った。

 父親が応援するようになったきっかけは、渡辺さんが25歳の時、画家のクールベをモデルにした演劇『夜の影』に出演したこと。仕事で上京した父親が公演を見て「こういう芝居だったら」と納得。「それからは両親で芝居を見に来てくれるようになりました。1本も欠かさず」と言いつつ「何をやっても味方だった2人が認知症になるっていうのは切ないものですね」とポツリ。92歳の母親は、いま介護施設にいるという。

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