12月18日に最終回を迎える小栗旬さん主演の2022年NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(総合、日曜午後8時ほか)。ここに至るまでの道のりでは、数多くの死が、過酷な運命とともに悲劇的に描かれてきた。討ち死にから暗殺、粛清の犠牲者まで、“非業の死”を遂げた男たち。ここでは横田栄司さん演じる和田義盛の“最期”を振り返ってみたいと思う。
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義盛の最期が描かれたのは、10月30日放送の第41回「義盛、お前に罪はない」。同回では、義盛の三男・朝比奈義秀(栄信さん)らが打倒北条を目指して決起する。義盛も「敵はあくまで北条」と一族にクギを刺し、鎌倉へと出陣。激しい市街戦が繰り広げられるも、泰時(坂口健太郎さん)らの活躍や、義盛に加勢するはずだった西相模の御家人たちの寝返りもあって、幕府勢の勝利が徐々に近づいてくる。
ここで義時(小栗さん)は実朝(柿澤勇人さん)に陣頭に立ってもらい、和田勢を降伏させる作戦に出る。実朝は義時に、義盛の命は取らないことを約束させた上で、説得を買って出る。
「俺は羽林(うりん、実朝)のことが憎くてこんなことをしたんじゃねえんだ!」と訴える義盛に、「義盛、お前に罪はない。これからも私に力を貸してくれ。私にはお前がいるのだ」と呼びかける実朝。その言葉に「もったいのうございまする。そのお言葉を聞けただけで満足です!」と感激した義盛は「我こそが鎌倉随一の忠臣じゃ!」と胸を張るも、次の瞬間、義盛に向かって矢が次々と放たれる。
それは義時と示し合わせていた三浦義村(山本耕史さん)らの攻撃で、実朝の「よせ!」の言葉もむなしく、無数の矢が刺さった義盛はその場で壮絶な死を遂げた。
義時は「お分かりか! これが鎌倉殿に取り入ろうとする者の末路にござる!」と自らの正当性を主張。泰時に抱えられ慟哭(どうこく)する実朝を背中に感じながら戦場をあとにする義時の目には光るものがあり……。
SNSでは、だまし討ちした形の義時に対して「義時憎し。なんという主人公だ」「冷酷非道」「これが主人公のやることか」「義時、あそこまでやる必要が? ほんとに倒さなければ、いけなかったのか?」「義時……泣くなら、なんでやるんだよ」といった声が上がった。
その一方で、「『義盛、お前に罪はない』この鎌倉殿のお言葉が皮肉にも義盛の運命を決定してしまったのかな」「義盛を救うためにと発した言葉が、結果的に義盛を殺すトリガーとなってしまったという皮肉」「実朝があの場で口にしてしまったその言葉が義盛の“罪”をつくってしまったって、皮肉にも程がある」「タイトルでもあったこの言葉こそが義盛を殺さねばならぬ理由となった、何という皮肉」「実際には義盛を死に追いやる最後の引き金を引いた『罪』は、実朝のこのせりふそのものなのだ」といった意見や感想も次々と書き込まれた。
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