ディーン・フジオカ:「ホテル文化にすごく興味があった」総支配人・三枝演じる思い “プロデュース”にも興味津々 「HOTEL -NEXT DOOR-」で主演

WOWOWの連続ドラマ「連続ドラマW HOTEL -NEXT DOOR-」で主演を務めるディーン・フジオカさん
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WOWOWの連続ドラマ「連続ドラマW HOTEL -NEXT DOOR-」で主演を務めるディーン・フジオカさん

 WOWOWの連続ドラマ「連続ドラマW HOTEL -NEXT DOOR-」で主演を務める俳優でミュージシャンのディーン・フジオカさん。ドラマはホテル・プラトンの総支配人に就任した主人公がさまざまな改革を施していく姿を描き、ディーン・フジオカさんが総支配人の三枝克明を演じる。次々と業務改善を施していく三枝に「深い共感を覚えた」というディーン・フジオカさんに、三枝役を演じた思いなどを聞いた。

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 ◇もともと「ホテルに興味」 総支配人役にワクワク

 「連続ドラマW HOTEL -NEXT DOOR-」は石ノ森章太郎さんのマンガ「HOTEL」が原作。「HOTEL」は、1990年にドラマ化され、第5シリーズまで続く人気作品となった。今回はホテル競争が激化した現在を舞台に「ホテル・プラトン」の衰退と危機をオリジナル脚本で描く。“ホテル座の怪人”と呼ばれる主人公・三枝克明は、プラトン再建のために総支配人として猛スピードでホテルの改革を進めるが、実は隠された秘密があり……というストーリー。

 仕事柄、これまで世界各国のさまざまなホテルを利用してきたというディーン・フジオカさん。「お話をいただく以前からホテル文化に対してすごく興味を持っていた」といい、今回のオファーはうれしかったと明かす。「どういうメカニズムでホテルが運営されているのか、そこで働いている方の中にどんな人間ドラマがあるのか、すごく興味があって。だから面白いプロジェクトだなと思いました。総支配人を演じることで、ホテルという文化を疑似的に追体験できる。それがすごくワクワクしました」と声を弾ませる。

 ホテルマンを演じるうえでは、撮影前に御法川修監督から渡された本が参考になった。「『この本を読んでほしい』と、ホテルマンの方が書いた職業人としての哲学書のような本を読ませていただいて、ホテルマンとしてのあり方について参考にさせてもらいました。もちろん、物理的にどう振る舞うか……たとえばおじぎ、立ち方、座り方などは、現場で初期の頃に丁寧におさらいしていきました」と語る。

 総支配人を演じるうえで意識していたことは、三枝の“コントラスト”だったという。「三枝は、最初は“ホテル座の怪人”として紹介され、感情を表さずに冷静に冷酷に、一つ一つの変化を実行していきます。そういうちょっと得体のしれない表面の見え方と、『なぜそうまでしないといけなかったのか』という感情に訴えかけるような内面の部分のコントラストを、強く出せば出すほど物語として魅力的になると思ったので、そこを意識しながら演じていました」と振り返る。

 ◇もしホテルを“プロデュース”するなら…

 改革を次々と実践していく三枝に「深い共感を覚えました」というディーン・フジオカさん。「ホテル・プラトンは昔のままのことをやる、その繰り返しで凋落(ちょうらく)してしまった。だから“ネクスト・ドア”、次のドアを開けて変化しないといけないし、積み上げていかないといけない。そういうところで、すごく共感しましたね。たとえば、生きていくうえで、実際に積み上げていく、変化を生み出していくことが大変なのは当たり前、チャレンジするのがしんどいのは当たり前。でも、現実的に優先順位で前の方ではないからやらない、となると、結局それ相応の結果になる。そんなふうに、自分にとっての戒めという意味で共感を覚えました」と語る。

 総支配人役を演じたことで、もともと関心のあったホテル業についてさまざまな側面を知ることができた。いち利用客としても、「ホテルに行くと『こうしたらいいのに』と思うことがあるんですが、いろいろ分かりすぎちゃって、『たぶんこういう理由があって変えられないんだな』とか、分かるようになってしまいましたね」と笑う。

 さらに「いつか自分でホテルをプロデュースさせてもらいたいなと思うようになりました」とにっこり。大事にしたいのは「やっぱり食事ですよね。あと、これは文化によって価値観が違うのかもしれないんですが、光の使い方とか、香りというものをどう満たしていくかが気になります」といい、「視覚的に入ってくるものとマッチする形で嗅覚も満たされたら、そこで過ごす時間がすばらしい体験になる可能性は高いと思う。五感を最大限に刺激し、ときに安らぎをもたらす……そういう滞在時間が過ごせたらいいなと思うので、もしプロデュースする機会に恵まれることがあれば、そういうところも含めて作れたら」と思いをはせる。

 俳優として主演作が続き、並行して音楽活動も行うなど八面六臂(ろっぴ)の活躍を続けるディーン・フジオカさん。多忙な日々を過ごす中での今後のビジョンを聞くと、「音楽であれ、映像であれ、そのほかのものであれ、一つ一つのプロジェクトに一球入魂してやっていきたいなという気持ちで一日一日を生きているので、それがよりやりやすい環境になっていったらいいなと思います」と語ってくれた。

 ドラマは全6話で、9月10日から毎週土曜午後10時にWOWOWプライム・WOWOW 4Kで放送・WOWOWオンデマンドで配信。第1話は無料放送される。

※ヘアメーク:花村枝美〔MARVEE〕 スタイリスト:ISON KAWADA(IMPANNATORE)

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