朝ドラ:「カムカム」の次は「ちむどんどん」 返還前の沖縄からスタート ヒロイン・比嘉暢子はどんなキャラ

NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」でヒロイン・比嘉暢子を演じる黒島結菜さん (C)NHK
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NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」でヒロイン・比嘉暢子を演じる黒島結菜さん (C)NHK

 上白石萌音さん、深津絵里さん、川栄李奈さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「カムカムエヴリバディ」。朝ドラ史上初の3人のヒロインが織りなす100年のファミリーストーリーも残すところあと4週で、4月8日の最終回に向けて、クライマックスを迎えようとしている。同作に代わって4月11日からスタートするのが、黒島結菜さん主演の106作目の朝ドラ「ちむどんどん」。どのような物語になるのか、黒島さん演じるヒロイン・比嘉暢子(のぶこ)のキャラクターと共に紹介したい。

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 ◇沖縄料理に夢をかけるヒロイン のんきでマイペースも、潔く真っすぐ

 「ちむどんどん」は、2014年度後期の朝ドラ「マッサン」などの脚本家・羽原大介さんのオリジナル作品。2022年に本土復帰50年を迎える沖縄が舞台で、沖縄料理に夢をかけるヒロインと、強い絆で結ばれた4兄妹の笑いと涙の物語となる。4兄妹は黒島さん扮(ふん)する暢子と、竜星涼さん演じる兄・賢秀、川口春奈さん演じる姉・良子、上白石萌歌さん演じる妹・歌子となっている。

 タイトルの“ちむどんどん”とは、沖縄のことばで、チム(肝=心胸・心)が高鳴る様子を表した、沖縄では若者たちまで知っている有名なことばだという。前向きで肯定感に満ちた、わくわく感、という意味合いで、ヒロインがさまざまな「ちむどんどん」を経て成長していくという思いも込められている。

 ヒロインの暢子は、沖縄本島北部、「やんばる地方」のひなびた村の農家に生まれ育つ、4兄妹の次女。幼い頃からのんきでマイペースだが、潔く真っすぐな性格で喜怒哀楽がはっきりしている。運動も大の得意で、食べること、おいしいものをこよなく愛し、ある事情から一家の「料理担当」に。一度だけ食べた西洋料理のきらびやかな魅力にとりつかれ、やがて料理人を目指して東京へと旅立っていく……。

 暢子役の黒島さんは、すでに朝ドラ2作(2014年度後期「マッサン」、2019年度後期「スカーレット」)、大河ドラマ2作(2015年「花燃ゆ」、2019年「いだてん」)に出演。ドラマファンには、実写「アシガール」シリーズの“足軽女子高生”唯之助(速川唯)の印象も強いが、“同じ沖縄出身”として、どんなヒロイン像を打ち立ててくれるのか、期待せずにはいられない。

 ◇始まりは1960年代 沖縄本土復帰の年、暢子は東京へ

 物語は1960年代からスタートする。当時、沖縄はアメリカ軍の統治下。沖縄本島北部の「やんばる地方」と呼ばれる、豊かな自然や山林の多い地域にあるひなびた村で、サトウキビなどの農家を営む比嘉家が最初の舞台となる。

 家族で一番、食べることが大好きで、おいしいものが大好きな小学生の暢子にとって「遊ぶ」といえば、「何かを採って食べること」。そして、一度だけ家族そろって町のレストランで食事をしたときに、暢子は生まれて初めての西洋料理に心を奪われるが、やがて一家をつらい運命が襲う……。

 月日は流れ、高校卒業を迎えた暢子は、「東京に行きたい。西洋料理のシェフになりたい!」と夢を抱く。折しも1972年、沖縄の本土復帰の年。暢子は家族や兄妹のサポートを得て東京に渡り、念願の有名レストランの厨房で修業を始める。職場は東京だが、下宿先は神奈川県横浜市の鶴見。京浜工業地帯が近い鶴見は、戦前から、働くために海を渡ってきた多くの沖縄出身者が移り住んだ町だった。

 暢子以外の兄妹たちもそれぞれの道を歩み出し、時に気持ちがすれ違うことがありつつも、互いに支え合いながら大人になる。そして暢子はさまざまな人と触れ合い、恋をして、料理人としても成長。「東京で沖縄料理の店を開きたい」と感じ始める……。

 4月11日からNHK総合、月~土曜午前8時ほかで放送される。

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