ツギクル芸人グランプリ:次世代の芸人像とは 民放各局のテレビマンが“求める力”

9月18日放送の「ツギクル芸人グランプリ」で審査員を務めた(左から)日本テレビの橋本和明さん、テレビ朝日の舟橋政宏さん、TBSテレビの浜田諒介さん、テレビ東京の小比類巻将範さん、フジテレビの日置祐貴さん (C)フジテレビ
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9月18日放送の「ツギクル芸人グランプリ」で審査員を務めた(左から)日本テレビの橋本和明さん、テレビ朝日の舟橋政宏さん、TBSテレビの浜田諒介さん、テレビ東京の小比類巻将範さん、フジテレビの日置祐貴さん (C)フジテレビ

 “次世代のスターお笑い芸人”を決めるお笑いコンテスト「ツギクル芸人グランプリ」が9月18日午後3時半からフジテレビ(関東ローカル)で放送される。今回、審査員に人気バラエティーを手がける民放各局のクリエーター5人も加わっている。各局を代表するテレビマンに、次の世代で活躍しそうな芸人像を語ってもらった。

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 ◇次世代芸人に求めるもの

 「ツギクル芸人グランプリ」は、漫才、ピン芸、コントなどジャンルを問わず、今後の芸能界を担うであろう次世代のスター芸人=ツギクル芸人を発掘するために日本音楽事業者協会とフジテレビがタッグを組んで開催するコンテストで、今回が2回目。MCをお笑いコンビ「爆笑問題」が担当し、審査員長はお笑いタレントの渡辺正行さん。審査員には「ますだおかだ」の増田英彦さん、タレントの小島瑠璃子さん、放送作家の元祖爆笑王さんが名を連ねた。

 今回、人気芸能人に交じってテレビ界のトップクリエーターも審査員を務めた。「人志松本の酒のツマミになる話」「IPPONグランプリ」などを手掛けるフジテレビの日置祐貴さんをはじめ、日本テレビの「有吉ゼミ」「有吉の壁」の橋本和明さん、テレビ朝日の「激レアさんを連れてきた。」や「爆笑問題&霜降り明星のシンパイ賞!!」の舟橋政宏さん、TBSの「お笑いの日」や「キングオブコントの会」の浜田諒介さん、テレビ東京の「そろそろ にちようチャップリン」や「家、ついて行ってイイですか?」の小比類巻将範さん。

 各局の人気バラエティー番組を手がける名物テレビマンは、次世代で活躍する芸人たちに何を求めるのか。日置さんは「愛くるしさや人に好かれること」をキーワードに挙げ、浜田さんも「視聴者は、仲がいいコンビやトリオを好きだと感じています」と語り、「(コンビの)仲良しエピソードを好む人が増えたと思う」と分析する。

 また、橋本さんは、芸人自らがYouTubeに動画を上げて自己表現できる時代になったことについて触れながら「テレビにアジャストしている人ではなく、テレビという箱でも個性を放つ方が、席巻していくと思います」と話す。

 ◇「ツギクル芸人グランプリ」決勝の審査基準は… 芸人のアップデートも

 審査員たちがどのような視点や基準で審査を行ったのかも気になるところ。舟橋さんは「最初の設定でビックリできるかという新しさと、(ネタの)展開。テレビ番組でどういう活躍ができるかをイメージしました」と審査を振り返る。小比類巻さんも「一緒にロケに出たいとか、自分がやっている番組に来てくれたときに、いじりたいとか考えていました」とテレビマンならではの実践的な視点での審査になったようだ。

 とはいえ、やはりネタは最優先だ。「基本はネタの面白さ。この人どんな人なのかとか、もっと知りたいと思う人に入れました」と話す日置さんを筆頭に、橋本さんは「短い時間をどう使うか。(構成を)どう組み立てて空気を作るか。(番組の)空気を変える力を見ていました」と回答。浜田さんも「ネタの面白さはもちろんですが、(ネタの中に)強いワードが入っているか、強いキャラクターがあるかで票を入れさせてもらいました」と明かした。

 また、日置さんは今回の収録を通して新たな感動を見つけたという。「僕らはコンプライアンスを気にしながら番組作りをしているのですが、芸人さんたちも容姿をいじったり、暴力的にたたくといった突っ込みがなかった。芸人さんたちがアップデートしているのを感じました」と語っていた。

 ◇

 決勝には、Yes!アキトさん、4000年に一度咲く金指さん、お笑いコンビ「キュウ」「9番街レトロ」「金の国」「サスペンダーズ」「ダイヤモンド」「ダニエルズ」「ポンループ」「マッハスピード豪速球」「ママタルト」、お笑いトリオ「ゼンモンキー」「トンツカタン」「モシモシ」「や団」という15組が進出。名物テレビマンたちのお眼鏡にかなった芸人は誰なのか注目したい。

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