あの花:話題の10周年ビジュアル制作秘話 田中将賀が込めた思い 長井龍雪監督、近藤孝行とトークショー

「劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の上映会のトークイベントの様子
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「劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の上映会のトークイベントの様子

 人気アニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(あの花)」の10周年を記念して、最終話放送日の10年後にあたる6月23日、新宿バルト9(東京都新宿区)で「劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」が上映された。上映後、トークショーが開催され、長井龍雪監督、久川鉄道(ぽっぽ)役の近藤孝行さんに加え、サプライズでキャラクターデザイン、総作画監督の田中将賀さんが登場。主人公・じんたんやめんまら超平和バスターズの10年後の姿を描いた10周年ビジュアルの制作秘話を明かした。

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 10周年ビジュアルで10年後を描くのは、田中さんのアイデアで「せっかくの10周年なので、すごく悩みました。最初のビジュアルと画角を同じにして、キャラだけを成長させるのがエモいのでは?と言ってみた」と提案したという。

 田中さんは「なんで僕一人でやっているんだ!?となって、長井さんや(脚本の)岡田(麿里)さんに話をした。なんでこういう造形になったのか?というバックボーンがないとできない。劇場版のビジュアルは、花の色が緑ですが、10周年は黄色なんです。その黄色をそれぞれのキャラクターにワンポイントとして入れました。めんまは、わすれな草がイメージとしてあるのですが、そのわすれな草を入れたり」とビジュアルに込めた思いを語った。

 近藤さんはビジュアルを見て「ゆきあつは予想通り」と話すと、田中さんは「岡田さんのアイデアなのですが、ゆきあつは、あえてジャケットを脱いだ方が対比になる。生き方が一番ぶれていないのがぽっぽ。つるこさんは何があったんだ!?」と説明。「せっかくなので、本気で描きたくて、思いを込めました。すごくいい反響をいただき、勇気をいただきました。今日、お客さんを前にして、それをさらに実感しています。これから描く予定の絵に、いただいたエネルギーをぶつけたい」と話した。

 長井監督は「あの花」への思いを「よかった思い出ですね。反響をすごくいただいた作品で、感慨深い。(アニメの舞台の)秩父との付き合いが始まりましたし、大きな作品です」と語った。

 「あの花」は、幼い頃に仲よしだった少年少女による超平和バスターズの葛藤を描いた。長井さんが監督を務め、岡田さんが脚本、田中さんがキャラクターデザイン、総作画監督を担当。2011年にフジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」で放送された。劇場版アニメが2013年に公開され、2015年には実写ドラマ化もされた。

 10周年を記念した特番「『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』10周年記念特番」が6月27日にTOKYO MX、BS11で放送される。めんま役の茅野愛衣さん、あなる役の戸松遥さん、つるこ役の早見沙織さんが“同窓会トーク”を繰り広げるほか、茅野さんが“聖地”の埼玉・秩父を探訪する。テレビアニメ版が、BS11で7月17日から毎週土曜深夜0時半に再放送される。

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