春ドラマ:「コントが始まる」で話題の“93年組” 吉岡里帆、渡邊圭祐、白濱亜嵐も… 強烈な個性で頭角

(左から)渡邊圭祐さん、有村架純さん、菅田将暉さん、白濱亜嵐さん、吉岡里帆さん
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(左から)渡邊圭祐さん、有村架純さん、菅田将暉さん、白濱亜嵐さん、吉岡里帆さん

 4月から放送がスタートし、徐々に盛り上がりを見せる春ドラマ。中でも不思議な巡り合わせか、1993年生まれのキャストが存在感を発揮している。「コントが始まる」(日本テレビ系、土曜午後10時)では主演の菅田将暉さんをはじめ、神木隆之介さん、仲野太賀さん、有村架純さんと“93年組”が集結し、放送前から話題を呼んだ。さらに、他の春ドラマでも吉岡里帆さんや渡邊圭祐さん、白濱亜嵐さんといった、1993年生まれの役者が活躍を見せている。出演作、役柄について紹介しながら、個性派がそろう同年代の魅力を探っていきたい。

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 ◇「仲良しキャストの大渋滞」が話題に 「コントが始まる」

 「コントが始まる」は、2019年に放送された連続ドラマ「俺の話は長い」(同局系)などの脚本を手掛けた金子茂樹さんのオリジナル作品。思い描いていた人生とはまるでかけ離れた人生を歩む20代後半の若者たちが、さまざまな人々との出会いを通して、思いもしなかった幸せと巡りあう姿を描く。

 毛色の異なるさまざまな作品に出演して実力派として活躍するだけでなく、近年、音楽活動も盛んに行う菅田さん、俳優だけでなく「スタジオジブリ」作品などで声優としても実力を発揮し、子役から現在まで第一線で活動し続けている神木さん、「SPEC」(TBS系)など10代から活躍し、NHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ひよっこ」でヒロインも務めた“正統派”の有村さん、名バイプレーヤーの中野英雄さんを父に持ち、主役、脇役問わず活躍中の仲野さんと、さまざまな属性をもつ“93年組”の集結に、SNSでは「豪華すぎる」「神メンツ」「93年生まれ、黄金世代」と話題に。さらに、共演経験があるメンバーも多く、「仲良しキャストの大渋滞」「メンツだけで期待大」といった声も上がっていた。

 ◇「レンアイ漫画家」で疑似恋愛 吉岡里帆&竜星涼

 そんな“93年組”の一翼を担う吉岡さんがヒロインを務めるラブコメディーが、「レンアイ漫画家」(フジテレビ系、木曜午後10時)だ。恋愛が苦手な天才少女マンガ家・刈部清一郎(鈴木亮平さん)が、マンガ制作のため、“ダメ男ホイホイ”のアラサー女子・久遠あいこ(吉岡さん)“恋愛ミッション”を体験させるというストーリー。吉岡さん演じるあいこは、“恋愛ミッション”のためにギャルや丸の内OL、あざとかわいい女子などに変身。オーバーな仕草や表情など、劇中での吉岡さんのコミカルな演技も反響を呼んでいる。

 吉岡さんは1993年1月15日生まれ。高校生のころに女優を志し、2013年から本格的に女優業をスタート。朝ドラ「あさが来た」で、ヒロインのあさ(波瑠さん)の娘・千代(小芝風花さん)の親友“のぶちゃん”こと田村宜を好演し、注目を集めた。グラビアでの活躍やCMで演じる“どんぎつね”など、“アイドル要素”も持ち合わせながら、映画「パラレルワールド・ラブストーリー」「見えない目撃者」といった重みのある作品でも演技力を発揮。女優としてはやや遅めのスタートながら、多岐にわたる活躍で今の地位を築き上げた。

 そして、吉岡さんが今回のドラマで疑似恋愛する相手・早瀬剛を演じる竜星涼さんも1993年3月24日生まれの“93年組”。2013~2014年の特撮ドラマ「獣電戦隊キョウリュウジャー」(テレビ朝日系)では主人公・桐生ダイゴ/キョウリュウレッドに抜てきされ、以降、俳優として「ひよっこ」や「アンナチュラル」(TBS系)など数々の映画やドラマに出演している。一方で、183センチという高身長と抜群のスタイルを生かし、2016、2017年には「パリ・コレクション」にも参加するなど、モデルとしてもキャリアを積んでいる。

 ◇「恋はDeepに」“ワンコみ”あふれる末っ子・渡邊圭祐

 日本テレビ系で水曜午後10時に放送中の「恋はDeepに」で活躍する“93年組”は、渡邊圭祐さん。星ヶ浜海岸の巨大マリンリゾート開発を巡り出会った、海洋学者の渚海音(石原さとみさん)と、ツンデレ御曹司・蓮田倫太郎(綾野剛さん)の恋模様を描くラブコメディーで、渡邊さんは倫太郎の弟・蓮田榮太郎を演じている。人懐っこく愛らしい“ワンコみ”あふれるキャラクターで、渡邊さんの演技に「可愛すぎる……」「最強の末っ子」「癒やし」とメロメロになる視聴者が続出している。

 そんな渡邊さんは1993年11月21日生まれ。大学時代にスカウトされ、地元・仙台のモデル事務所で活動した後、現在のアミューズへ移籍。2018~2019年の特撮ドラマ「仮面ライダージオウ」(テレビ朝日系)で俳優デビューを飾り、2020年にはドラマ「恋はつづくよどこまでも」「MIU404」(共にTBS系)など人気作品に出演。キャリアは浅いながらも、印象に残る役どころを演じ、存在感を示している。

 ◇「泣くな研修医」で同期役 白濱亜嵐&野村周平

 テレビ朝日系で土曜午後10時に放送中の「泣くな研修医」。1年目の研修医たちの青春群像劇には同期役で“93年組”が2人いる。白濱亜嵐さん、そして野村周平さんだ。白濱さんは正義感が強い頑張り屋だが、見えっ張りでおっちょこちょいな一面もある雨野隆治、野村さんは医師一家の息子でお坊ちゃん気質の川村蒼を、それぞれ演じている。

 白濱さんは1993年8月4日生まれ。中学3年生でダンスに興味を持ち始め、2010年にLDHに所属。当初は「劇団EXILE風組」として舞台を中心に活動するも、2011年に脱退し、2012年4月に「GENERATIONS from EXILE TRIBE」の正式メンバーとして本格的に音楽活動をスタートさせた。その後、2014年には「EXILE」、2020年には「PKCZ」に加入し、DJとしての顔も持つ。学園ドラマ「GTO」シリーズや、映画やドラマで展開する「HiGH&LOW」シリーズなど、俳優業でも経験を積み、今回のドラマで初の医師役に挑んでいる。

 野村さんは1993年11月14日生まれ。2010年に俳優デビューし、10代のころから学園ものを中心に数多くの映画やドラマに出演。映画「ビリギャル」で金髪の“マイルドヤンキー”姿を披露したかと思えば、「ちはやふる」シリーズでは爽やかな高校生役にがらりと“イメチェン”。大河ドラマ「平清盛」や朝ドラ「梅ちゃん先生」への出演経験も持つほか、純愛ラブストーリーからコメディーまで幅広くこなし、演じる役によってまったく違った雰囲気に様変わりする。

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 数々の春ドラマで多士済々の“93年組”。もちろん“93年組”の現年齢である27~28歳といえば、サラリーマンでも新人の殻を破って主戦力になりつつある時期ということもあり、頭角を現してくるのもある意味当然かもしれない。しかし、あえて“93年組”に絞ってみると、およそ“粒ぞろい”とは真逆。それぞれの経歴がまったく異なっており、“カテゴライズできないカテゴリー”とも呼べそうな個性派ばかりだ。

 “若手”と呼ばれる“フレッシュな時期”から脱皮し、“その人にしかない”個性で来る30代に向けてまい進する1993年生まれの俳優たち。強烈な個性と経歴を引っさげた彼らがどのように年を重ねていくのか、これからの活動にも注目だ。

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