俳優の長谷川博己さん主演のNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」(総合、日曜午後8時ほか)第31回「逃げよ信長」が11月8日に放送され、女優の井本彩花さん演じる織田信長(染谷将太さん)の妹・お市が登場した。
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2017年8月に開催された「第15回全日本国民的美少女コンテスト」でグランプリに輝き、同年に女優デビューした井本さんは17歳で、「麒麟がくる」が初の大河ドラマだった。第31回では、夫の浅井長政(あざい・ながまさ、金井浩人さん)が信長を裏切り、朝倉義景(ユースケ・サンタマリアさん)を討つため金ケ崎まで攻め込んだ信長の軍を、背後から突こうとした。
同回の演出担当・一色隆司さんは、浅井長政が義理の兄である信長に刃(やいば)を向けることを「不本意」としながらも、出陣の決意をお市に伝えるシーンで、それぞれの役を演じる金井さんと井本さんには、「お互いのことをどう思っているのか、愛しているのか、いないのか、絆はあるのかないのか、信長のことを本当はどう思っているのか……、その辺の思いを自分の中にきちんと宿して演じてもらうことを意識しました」と話す。
さらに「若い二人のラブストーリーにも見える深いシーンになると思ったので、お二人には、それぞれに対する思いを大切にせりふを自分の心から言えるようにけいこを重ねてもらいました。本番当日は、お二人ともとても緊張されていましたが、収録が始まった途端、とても自由に生き生きと演じていたのが印象に残っています」と振り返った。
また、「井本さんは、まだ17歳。自分とはかけ離れた境遇のお市を演じることはとても大変だったと思います」としながらも、「井本さんは、とても真面目な方という印象で、同時に負けず嫌いな所があるので、市の思いや在り方について、自分にはない部分をどう表現するかを絶えず模索して芝居を構築していってくださいました」と感心。「金井さんは、とても瞬発力があって、演出的にこういう思いでは?というとすぐにそのニュアンスをつかんで、芝居全体をその思いに添う形で再構築できる器用さもお持ちでした。今後のこのお二人の活躍に注目していきたいと思います」と語った。
「麒麟がくる」は59作目の大河ドラマ。1991年放送の「太平記」などで知られる池端俊策さんのオリジナル作。ドラマでは謎めいた明智光秀(長谷川さん)の前半生に光を当て、戦国の英傑たちの運命も描く、エネルギッシュな群像劇となっている。
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