私の家政夫ナギサさん:大森南朋の“癒やし系おじさん”が可愛いと話題に ドラマP明かす起用の理由

女優の多部未華子さんの主演ドラマ「私の家政夫ナギサさん」に出演する俳優の大森南朋さん(C)TBS
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女優の多部未華子さんの主演ドラマ「私の家政夫ナギサさん」に出演する俳優の大森南朋さん(C)TBS

 女優の多部未華子さんの主演ドラマ「私の家政夫ナギサさん」(TBS系、火曜午後10時)。7月7日に放送された第1話の平均視聴率(世帯)は14.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と好スタート。なかでも、主人公(多部さん)の生活に安らぎと潤いを与えるスーパー家政夫のナギサを演じる大森南朋さんについて、視聴者からは「予想以上にカワイイ大森南朋」「癒やし」「大森さんにおじキュン」といった声が上がるなど、注目を集めている。企業買収のエキスパートや毒舌の法医学者など、どちらかといえばハードな役のイメージの強い大森さんを、なぜ“癒やし系”のナギサ役に起用したのか。ドラマを手がける岩崎愛奈プロデューサーに、起用の理由とともに、“おじキュン”の声に対する大森さんの反応を聞いてみた。

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 ◇“可愛い”大森南朋が話題 「想像していた以上にチャーミングに」

 ドラマは、電子書籍配信サイト「コミックシーモア」から生まれた四ツ原フリコさんのウェブマンガ「家政夫のナギサさん」が原作で、28歳の独身女性がおじさんの家政夫を雇うことから始まるハートフルラブコメディー。多部さんは、製薬会社の営業職(MR)としてバリバリ働くキャリアウーマン(バリキャリ)だが、家事は苦手で生活力ゼロのアラサー独身女性、相原メイを演じている。

 同局の「火曜ドラマ」枠の初回視聴率としては、歴代最高を記録した。岩崎さんは、「すごくうれしいです。コロナの影響で撮影休止という期間もはさんでしまったのですが、とにかく元気が出る、底抜けに明るい作品なので、皆さんにお届けしたいなと思っていた。それがやっと届けられて、しかもたくさんの人が見てくださったのがうれしいです」と喜びを語る。

 大森さん演じるナギサは、家事代行サービス業者に勤めるエース家政夫で、依頼者の生活をサポートする家政夫という仕事に誇りを持っている。口数は少ないが、謙虚で穏やかな人柄と独特の安心感、おじさんならではの豊富な人生経験を併せ持っている……という役どころだ。

 「私たちが想像していた以上に、すごくチャーミングなナギサさんを作ってくださった」と話す岩崎さん。視聴者からも「可愛い」「おじキュン」と話題を集めたが、この反響について、大森さんはどんな様子でしたか?と尋ねてみると、「ちょっとはにかんでいらっしゃいました(笑い)」と明かす。

 「(これまで大森さんは)ハードボイルドな役が多かったから、『ちょっと怖い』とか『かっこいい』っていうイメージはあったんですけど、『可愛い』って言われたことは、あまりご経験がないのかもなと思ったりもして(笑い)」と続ける岩崎さん。撮影現場での大森さんについては、「とてもすてきな方で、おちゃめなところもあったりする」と話す。

 ◇なぜナギサ役に大森南朋?

 第1話では、ライバル製薬会社のMR・田所(瀬戸康史さん)との戦いに負けてしまったメイが、「私なんかたいした取りえもないし、家のこともろくにできないし、今の私から仕事とったらなんにも残らないのに……リーダー任されて、少しいい気になったりして、本当なにやってんだって感じですよね」と落ち込む場面が描かれた。そんなメイに、ナギサは「そんなことはないと思います。あなたは立派な努力家です」「メイさん、あなたは本当に頑張っています」と優しく声をかけるのだった。

 そんなナギサ役に、なぜ大森さんを起用したのか。「(大森さんは)ハードボイルドな役をよくやっていらっしゃって、ちょっと硬派なイメージで、ものすごくかっこいいとても大好きな俳優さんだったんです。そんなイメージの大森さんが、『エプロンをつけたらどうなるんだろう?』というところから想像したというか、そのギャップを見てみたかった」と語る。

 最初の衣装合わせで、大森さんがエプロンをつけたときのことについて、岩崎さんは「大森さんがすごくかっこいいので、エプロンをしてもらってもかっこよかったんですよ」と振り返る。「スタッフみんなで『かっこよすぎるかも。もうちょっと“おじさん感”を強めなきゃ』と思って。私たちとしては、『ちょっと“おじさん感”強すぎるかな?』という衣装を着てもらって、やっとちょうどよかったというか……」と明かす。

 ◇好スタートを切れた理由

 原作のナギサについて、「すごくシュッとしていて、かっこよくて、クールな感じ」と解釈している岩崎さんだが、ドラマのナギサは「包み込んでくれるような存在」「かっこよくなりすぎず、いてくれるだけで和む雰囲気の家政夫さん」として描いていきたかったと話す。

 「おじキュン」と話題も集めたが、実は、あえてそこは狙っていなかったといい、「(ナギサさんみたいな)こういう人がいたらいいなと、癒やされてほしいなと考えていました」と明かす。「包み込むようなナギサさん、というイメージがあったので、そこに女性たちがキュンキュンしてくれて、“おじキュン”という言葉にしてくださってうれしかった」と笑顔を見せる。

 そんな岩崎さんに、好スタートを切れた理由について聞いてみた。「やっぱり主人公の今いる境遇が、多くの女性に共感してもらえる、等身大の姿にできたのが大きいのかなと思っています。今の女性って、頑張りすぎちゃっている人、ついつい頑張りすぎちゃう人ってとっても多いなと思っていたので。私も含め、どうしても無理しちゃったり、いろいろなプレッシャーを感じていたり、そういう女性がきっと多いんだろうなと思う」と分析。

 また、不安なことが多い世の中についても挙げ、「(ドラマを)見た後に、明るくて元気な気持ちになれる、幸せな気持ちになれる作品にしたいなというのはすごく意識していたことなんですよ。忙しい女性とか、日々頑張っている人が、肩の力を抜ける時間になったらいいなと意識していたので、それがみなさんに伝わってくれたのではないか」と続ける。

 視聴者からは、「メイが泣くシーンで一緒に泣いてしまった」「ナギサさんの言葉に普通に泣いた」「なんて癒やされるドラマ」などの声が多く上がっており、まさに狙い通りとなった形だ。

 最後に、岩崎さんは「とにかく見ていて楽しい気持ちになれるような、『明日頑張ろう』と思えるようなパワーと癒やしのあるドラマになっていると思います。メイちゃんがナギサさんと出会ったことでどんなふうに変わっていくのか。田所さんと出会って、どんなふうに変化していくのか。登場人物たちがそれぞれの幸せの形を探して、どんなところに着地するのか見ていただけたらと思います」と呼びかけた。

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