水川あさみ:「自分と向き合う時間」で起きた心情の変化とは Paraviオリジナルドラマ「love distance」

「love distance」に出演した水川あさみさん(C)Paravi
1 / 5
「love distance」に出演した水川あさみさん(C)Paravi

 新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴う“ステイホーム”期間の隣人たちの交流を描いたドラマlove distance」(全10話)が、6月27日から動画配信サービス「Paravi(パラビ)」で独占配信される。自身もこの期間中に考えることがあったと明かすのは、本作に出演する水川あさみさん。リモートインタビューで、本作の撮影や心境の変化などについて語ってくれた。

あなたにオススメ

 ◇コロナ禍で「エンターテインメントに関われなくなる危機感」

 本作の制作が始まったきっかけは、コロナの感染拡大防止に伴うステイホーム期間中、本作のプロデューサーたちと行っていたという“オンライン飲み会”。「『これからどうしようか』と話したり、自分がエンターテインメントに関われなくなるんじゃないかという危機感を感じました。そんな不安がふつふつと湧いていたときに、『これからを見据えた面白い作品ができたらいいね』という考えから始まったドラマです」とコメント。「私たちは、日常でどうやってコロナと付き合っていくのか。日常が変わりつつある中で、ちょっと見失いそうになっていた周りの人に対する気持ち、大切にしないといけないことをあらためて考えながら生きていく。そうした思いが伝わればうれしいです」と語る。

 全10話の本作は、1話あたり約8分のミニドラマ。撮影時間を朝から午後6時までに区切り、6月上旬に10日間かけて実施。スタッフも最少人数で、コロナ感染拡大の予防が徹底された。「スタッフさんの配慮は素晴らしかったですし、マスクとフェースガードを着用して、ソーシャルディスタンスを保ちながらの撮影でした。演出部は助監督一人で全部やらなきゃいけなかったりとか、それぞれ大変でしたけど、クリエーティブなことが生まれているのはいい時間でした。心の距離感が近づいていくという本作のテーマのように、みんながお互いを思いやりながら撮影している。そういう一日一日が愛(いと)おしくなりました」

 水川さんが演じたのは、映像制作プロデューサー・滝口彰(清原翔さん)の妻にして雑誌編集者の滝口美和。「とてもすてきな人で、他人のポジティブなところを見つけるのが上手な女性。ただ、美和はすごくモテるから『どうしよう……』と思いました。内面から魅力があふれるすてきな人っているじゃないですか。そういうふうに、すてきに(映像に)映るように撮ってもらえるようにがんばりました(笑い)」と語った。

 夫役の清原さんに関しては「現場では健やかで、若いのにすごく落ち着いていて、しっかりしている。年下とは思えない感じでした。撮影した映像も、全部絵になる。画面越しに『へぇ~、かわいい~!』とか言ったら、本人は嫌がっていました(笑い)」と話した。

 現場は、フォトグラファーの青年・浅野千秋役の渡邊圭祐さんや、動画配信チャンネルで人気の3人組を演じた面々(馬場ふみかさん、板垣瑞生さん、中尾暢樹さん)を含め、フレッシュなメンバーが集結。「自分より年下の役者さんたちとこうやってガッツリお芝居することがあまりなかったので新鮮でした。みんなのエネルギッシュなパワーを吸い取っていました」と笑顔を見せた。

 ◇家事にダンスに読書……ステイホーム期間はアクティブに行動

 水川さん自身、「自分と向き合う時間が嫌というほどあった」というこの期間中、心情の変化があったという。「エンタメ業界だけではないですけど、全部のことがストップして、味わったことのない不安な気持ちにみんな陥っていると思います。嫌な情報、怖い情報ばかり耳に入ってくる。そこで自ら奮い立たせるべく、限られた日常で、いかに豊かに楽しく過ごしていくか考えました」

 そう意識したこの期間は、アクティブに行動。「心理学や若杉ばあちゃんの本を読んだり、なかなか見られなかった映画を見たりしました。あとは掃除や洗濯、料理をちゃんとやりました。ハンドクラップダンス(動画サイトで話題のエクササイズダイエット)とか運動もしていました。私は『心と体は直結していて、体を動かして柔軟性を持っていないと心が動かない』という持論を持っていて、ジーッとしないでとにかく動いていました」と話す。

 普段から味噌や醤油こうじ、さんしょうなど調味料を作るのが好きだという水川さん。「普段買っていた西京焼きを一から手作りしたり、だしをパックじゃなくてちゃんととったり、ちょっと面倒でやっていなかったことをやりました」とも明かしていた。

 ◇

 Paraviオリジナルドラマ「love distance」は、2020年初夏のとあるマンションを舞台に、コロナ禍でステイホームを余儀なくされた隣人同士の交流を描く。動画配信サービス「Paravi(パラビ)」で6月27日午前10時1分から1話8分×全10話を順次配信。(取材・文:桜井恒二)

写真を見る全 5 枚

テレビ 最新記事