羽野晶紀:「スカーレット」のさだは明治生まれ 下着デザイナーとして「頑張って道を切り開いてきた人」

NHKの連続テレビ小説「スカーレット」に女性下着デザイナーの荒木さだ役で出演している羽野晶紀さん (C)NHK
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NHKの連続テレビ小説「スカーレット」に女性下着デザイナーの荒木さだ役で出演している羽野晶紀さん (C)NHK

 女優の戸田恵梨香さんが主演を務めるNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「スカーレット」に、女性下着デザイナーの荒木さだ役で出演している羽野晶紀さん。さだは、ヒロイン・喜美子(戸田さん)が女中として働く大阪市内の下宿「荒木荘」の女主人で、戦後、女性のファッションの変化に目をつけ、ブラジャーなどの下着のデザインを始めた……という進歩的だが、お嬢様育ちの一面もある。「さだは明治生まれという設定です。この時代に女性が仕事をするというだけで大変なことなのに、下着ショーまで開催するなんて(笑い)。きっと周囲にいろいろなことを言われながらも、頑張って道を切り開いてきた人なんでしょう」と明かす羽野さんに、朝ドラの思い出や今回の「スカーレット」への印象などを語ってもらった。

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 ◇朝ドラ好きは母の影響? 子供の頃の思い出は…

 「スカーレット」は、101作目の朝ドラで、焼き物の里・滋賀県の信楽を舞台に、女性陶芸家の草分けとなる川原喜美子の波瀾(はらん)万丈の人生を描く。脚本を人気ドラマ「ホタルノヒカリ」シリーズなどで知られる水橋文美江さんが手がけている。

 朝ドラを毎朝、欠かさず見ているという羽野さんは、「朝の時間は子供たちのお弁当を作って、朝食食べさせて……とものすごく忙しいので、子供たちを『いってらっしゃい』と送り出して、ようやく一息ついて朝ドラを見るのが何よりの楽しみなんです。ですので、出演のお話をいただいた時は夢のようで、台本が届いてからようやくジワジワと実感が湧きました」と話す。

 さらに「私が小学生だったときは、母が朝ドラが大好きで、その日のドラマの内容によっては、母が泣きながら私を見送ることもありました(笑い)。小学生の頃の私は『そんなに泣くほど?』と思っていましたけど、今になってはその気持ちが分かるようになりました」と、自分が母になってから気づいたという。

 ◇さだ役は「品の良さ」と「チャーミングさ」意識 台本の大阪ことばに驚き!?

 実家を下宿屋として改装して個性豊かな面々を住まわせているさだには「喜美ちゃんや(水野美紀さん演じる)ちや子さんを応援したい、支えたいという気持ちがある」といい、「さださんは、きっと家柄的に、花嫁修業もさせてもらっただろうし、学校にも行かせてもらって、マナーなどしっかり身に付いている方だと思うんです。だから所作がなるべく品が良くチャーミングに見えるように気をつけています」と明かす。

 また「台本を読んだ時から、大阪ことばの会話のリズムや雰囲気がすごく良くて自然で、てっきり脚本家の方は関西のご出身なのかなと思っていたら、石川出身なんですって!」と驚きを隠せない羽野さんは、「会話のテンポの良さや面白さが視聴者の皆さんに伝わるといいな」といった思いを抱く。

 改めて、戸田さんが演じる喜美子について聞くと、「朝ドラのヒロインって元気で天真らんまんなイメージでしょう? 戸田さんが演じる喜美ちゃんは、それだけではありません」と前置きし、「荒木荘の中で一番大人で落ち着いていて、弱音を人前で言わず、ぐっとこらえて芯がしっかりある。長女でお父さんがとんでもなくて、中学を卒業して働かないといけないという生い立ちだからこそなのでしょうね。喜美ちゃんがどう成長していくのか、私も毎朝、皆さんと一緒に朝ドラを見ていると思いますので、一緒に楽しみましょう!」と語っていた。

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