佐倉綾音:中島かずき脚本は「口が気持ちいい」 アニメ「プロメア」で刺激

劇場版アニメ「プロメア」に出演する佐倉綾音さん
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劇場版アニメ「プロメア」に出演する佐倉綾音さん

 人気アニメ「天元突破グレンラガン」「キルラキル」などの今石洋之さんが監督を務め、中島かずきさんが脚本を担当する劇場版アニメ「プロメア」が24日、公開される。高機動救命消防隊バーニングレスキューの女性隊員で、主人公のガロ・ティモスのツッコミ役でもあるアイナ・アルデビットの声優を務めるのが佐倉綾音さんだ。佐倉さんは、今石監督、中島さんの作品に参加するのは初めてで、中島さんが書く独特のせりふを発してみて「すごく口が気持ちよかったんです」と明かす。佐倉さんに「プロメア」の収録、今石監督、中島さんが作り出すアニメの魅力を聞いた。

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 ◇口に出したいせりふとは…

 「プロメア」は、炎を操る人種バーニッシュによって世界の半分が焼失した世界を舞台に、高機動救命消防隊バーニングレスキューの新人隊員ガロの活躍を描く。声優として松山ケンイチさん、早乙女太一さん、堺雅人さん、ケンドーコバヤシさん、古田新太さんらが出演。「キルラキル」などのTRIGGER(トリガー)が製作する。

 「プロメア」はとにかく映像に圧倒される。キャラクターの独特な動きなどダイナミックな表現に驚かされる。佐倉さんも「とにかくすごい!」と圧倒されたという。

 「ほぼプレスコ(先に声を収録してから映像を作る手法)に近かったので、どうなるんだろう!?とドキドキしていました。アニメならではのダイナミックな動き、カメラワークで表現されていて、こんなに動くんだ!と感動したんです。絵と音に巻き込まれ、感情を揺さぶられました」

 「プロメア」に出演する小西克幸さんや新谷真弓さん、檜山修之さんらはこれまでも今石監督や中島さんの作品に参加経験がある。佐倉さんは初めてだったこともあり、収録では戸惑うこともあった。

 「最初に今石さんと中島さんがスタジオで『いつも通りでお願いします!』と言って、去っていったんです。私は(今石監督、中島さんの作品の)常連ではないので『ちょっと待ってください!』と引き留めて、キャラクターのことなど細かくディスカッションさせていただきました」

 中島さんのせりふ回しは独特だ。佐倉さんは、実際に演じた中で「すごく口が気持ちよかったん」と感じたという。「口が気持ちいい」とはどういうことだろうか?

 「せりふを聞いていて気持ちがいいですよね。当たり障りのないせりふではなく、どこかが引っかかる。口に出したいせりふなんです。ずっと客席で見ていたせりふを声に出せて、すごく口が気持ちよかったんです。CMやドラマ、アニメを見ていて、言ってみたいせりふってあるんですね。自分だったらどうするのかな?って。実際に演じることができたのは貴重な経験。うれしかったし、楽しかったです」

 ◇松山ケンイチの演技に刺激

 主人公・ガロ役の松山さん、リオ・フォーティア役の早乙女さん、クレイ・フォーサイト役の堺さんらが声優として出演していることも話題になっている。佐倉さんは、松山さんらと一緒には収録しなかったというが、その演技に刺激を受けた。

 「全身でお芝居をされている俳優の方と声だけに注力している私たち(声優)では表現が少し違う。収録の前は、私たちが合わせた方がいいのか、私たちはいつも通りでもその作品の世界観になるのかな?と考えていました。そんな考えはあまり意味がなくて、偉そうな言い方かもしれませんが、(松山さんらの演技が)作品の世界になじんでいたんです。なんてベストキャスティングなの!って」

 ガロは熱血漢で、松山さんの演技も熱い。佐倉さんが演じるアイナは、ガロと会話するシーンも多い。

 「収録前に引き出しを用意しておくのですが、(松山さんの演技は)予想していない音が出てくることもありました。刺激になりますし、すごくすてきでした。アイナは進み続けるガロに付いていきます。芯の通ったお芝居に付いていくようでした」

 佐倉さんは「プロメア」に出演し、「これを経験してしまったら、また参加したくなります。次は、もうちょっと遊びたいですね。今回も参加できなかったら、寂しかったでしょうね」と今石監督、中島さんの作品にさらに魅了された様子だ。

 「今の日本のアニメの最高峰の表現、演出、音、映像の作品です。負けないように私たちもお芝居しました。劇場で見ると、ぜいたくな経験になるはずです!」と語る佐倉さん。映像だけでなく、熱い芝居も大きな見どころになりそうだ。

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