南沙良:ブルーリボン新人賞の16歳・新進女優 不登校少女役で映画主演「希望と優しさをお伝えできたら」

来春公開の映画「もみの家」で主演を務める南沙良さん (C)「もみの家」製作委員会
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来春公開の映画「もみの家」で主演を務める南沙良さん (C)「もみの家」製作委員会

 昨年公開の映画「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」(湯浅弘章監督)の演技が評価され、第61回ブルーリボン賞・新人賞に輝いた女優の南沙良さん(16)が、来年春公開の映画「もみの家」(坂本欣弘監督)で主演を務めることが26日、分かった。心に悩みを抱え不登校になってしまった16歳の主人公・本田彩花(ほんだ・あやか)を演じる南さんは「作品を通して、たくさんの希望と優しさをお伝えできたらいいなと思っています」と話している。

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 映画は、心に問題を抱えた若者を受け入れ共同生活を送る“もみの家”を舞台に、息苦しい時間を過ごしていた彩花(南さん)が、周囲に暮らす人々との出会いや豊かな自然、日々を過ごす中で感じ取った大切な“何か”に突き動かされ、少しずつ自らの気持ちと向き合っていく姿が描かれる。“もみの家”の経営者・佐藤泰利役で緒形直人さん、泰利の妻・恵役で田中美里さんも出演。坂本監督が生まれ育った富山でのロケを中心に1年を通して撮影される。

 南さんは初めて脚本を読んだ時のことを「その美しい風景が何の苦労もなくイメージとして心の中に広がりました」と振り返り、「私が演じる彩花は、きっと何かを強制する空気を窮屈に感じていて、自分で自分にロープを巻いているんだなと思いました」とコメント。

 また、「撮影の初めの頃は、ずっと出口のないトンネルを歩いている気分でした。お芝居ができるうれしさと同時に、彩花に対して少し近親憎悪に似た感情が生まれて、足並みを合わせていくのが大変でした」と振り返りつつ、「1年を通し、自然に恵まれた環境の中、出会いと別れのまぶしさや無数の刹那(せつな)を強く感じ、自分の中に取り込んでいくことで、自分も変化することがあると思えるようになりました」と明かしている。

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