俳優の野村周平さんが1日、東京都内で行われた主演映画「ビブリア古書堂の事件手帖」(三島有紀子監督)の初日舞台あいさつに登場。今と未来をつなぐという作品のテーマにちなみ、「10年後の自分へメッセージ」で「落ち着いてますか」と書いた野村さんは、「『まだ遊んでる? 落ち着きたいの? 世の中をかき乱していなくて落ち着いちまったか?』という意味を込めて書きました」と未来の自分にいい意味で「落ち着くな!」と呼びかけていた。
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野村さんは、映画の内容から「人生を変えた人やものは?」と聞かれ、「お父さんに勝手に応募されてこの世界に入ったので、おやじに勝手に人生を決められた感はあります」と切り出し、「150万円の賞金が出るオーディションがあって、金目当てで息子を(所属事務所の)アミューズに売った。僕の人生が変わったのは“ヤツ”のせい」とちゃめっけたっぷりに告白。
さらに「僕のメールアドレスを勝手に登録していて、いきなりメールが来たので迷惑メールとしか思ってなかった」と当時の心境を明かし、「(賞金で)お店を作ったのですがなくなってしまいました……。でも、この場に立てていることは、お父さまとアミューズに感謝してます」とフォローしつつ会場を沸かせた。舞台あいさつには、ダブル主演を務めた女優の黒木華さんや、成田凌さん、夏帆さん、東出昌大さん、三島監督も出席した。
映画は、三上延さんの人気ミステリー小説シリーズが原作。過去の出来事から本が読めなくなった五浦大輔(野村さん)は、祖母の遺品から出てきた夏目漱石の「それから」に記された著者のサインの真偽を確かめるため、鎌倉の古書店「ビブリア古書堂」を訪れる。店主・篠川栞子(黒木さん)は、極度の人見知りだが優れた洞察力と驚くべき推理力を秘めており、たちどころにサインの謎を解き明かす。それが縁となって古書堂で働き始めた大輔に、栞子は太宰治の「晩年」の希少本を巡って、謎の人物から脅迫されていると打ち明ける。力を合わせてその正体を探り始めた2人は、やがて太宰の2冊の本に隠された秘密が、大輔の人生を変える一つの真実につながっていることを知る……というストーリー。
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