今年、創刊50周年のマンガ誌「ビッグコミック」(小学館)の関係者に、名作の生まれた裏側や同誌について聞く連載企画「ビッグに聞く」。第7回は、1969年から半世紀にわたり1000冊以上の「ビッグコミック」の表紙をデザインしてきたデザイナーの串田光弘さんが登場。有名人の似顔絵でおなじみで、雑誌の“顔”でもある表紙の魅力を聞いた。
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串田さんは山岳家で哲学者、随筆家の故・串田孫一さんの次男。レコードジャケットや演劇ポスター、、ファッション関係のデザインを手がけていたところ、旧友の編集者からの依頼で、「ビッグコミック」69年4月25日号の表紙のデザインを担当することになった。以降、約50年にわたり表紙をデザインしてきた。
「ビッグコミック」の表紙と言えば、有名人の似顔絵がおなじみだ。1970年10月25日号から似顔絵となり、第1回は佐藤栄作首相(当時)。イラストレーターの故・日暮修一さんが描いた。これまで、政治家、スポーツ選手、俳優、女優、歌手など時代の顔が表紙を飾ってきた。
似顔絵はデフォルメされているが、リアルでもある。串田さんは「日暮さんは時代の先頭を走っていた。絵が届くと、ルーペで隅々まで見るのが楽しみでした。服や靴の細かいところまで描いている。役得ですね」とうれしそうに語る。
特に印象に残っている一枚として、1988年3月25日号のマイク・タイソンさん(ボクシング元ヘビー級王者)の表紙を挙げ、「あえてモノクロで、歯の金冠が光る。格好いいし、ぜいたくだよ」と話す。2011年からは日暮さんの後を継ぎ、金子ナンペイさんがイラストを描いている。「金子さんの絵は目が強い。それに圧倒的に顔の比率が大きい!」と魅力を語る。
50周年記念号の18年3月10日号は、歌手の矢沢永吉さんが表紙を飾った。「読者が戸惑うぐらい派手にしてもいいと思って、ヤザワの顔に負けないように、『ビッグに、生きろ。』というキャッチコピーをかなり大きくした」とアニバーサリーにふさわしく迫力のある表紙に仕上がった。
「雑誌のデザインは後に残らないから、やったもん勝ち。怒られてるうちに次の号になる(笑い)。どんどんやっちゃう。だから、雑誌には勢いが出るんですよね」と語る串田さん。おなじみになっている表紙の魅力を「絵のクオリティーが高い。パッと見て、気が付かないところでも苦労して描かれている。絵の強さが魅力で、絵を見たら、これが『ビッグコミック』だと分かる。似たような雑誌も出てきたけど、太刀打ちができない」と説明する。「ビッグコミック」の表紙は今後も唯一無二の存在であり続けるのだろう。
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