注目映画紹介:「去年の冬、きみと別れ」岩田剛典の新境地 斎藤工は不気味な男を怪演

映画「去年の冬、きみと別れ」の一場面 (C)2018映画「去年の冬、きみと別れ」製作委員会
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映画「去年の冬、きみと別れ」の一場面 (C)2018映画「去年の冬、きみと別れ」製作委員会

 ダンス・ボーカルグループ「EXILE」「三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE」の岩田剛典さんが主演する映画「去年の冬、きみと別れ」(瀧本智行監督)が10日からTOHOシネマズ日本橋(東京都中央区)ほか全国で公開される。「教団X」で知られる芥川賞作家・中村文則さんの同名小説が原作で、野心的な若手記者・耶雲恭介と、彼が追う怪しげな天才カメラマンの木原坂雄大、耶雲の婚約者・松田百合子を巡るサスペンス作だ。

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 野心的な若手記者・耶雲(岩田さん)は、百合子(山本美月さん)との結婚を間近に控え、最後の大勝負として女性焼死事件の元容疑者で天才カメラマンの木原坂(斎藤工さん)に目を付ける。美しく怪しげな魅力を放つ木原坂を追ううちに耶雲は抜けることのできないわなに迷い込み、やがて百合子まで狙われてしまう……というストーリー。

 木原坂の姉・朱里役で浅見れいなさん、女性焼死事件の被害者となった盲目の女性・吉岡亜希子役で土村芳さん、耶雲が持ち込んだ企画の担当編集者、小林良樹役で北村一輝さんが出演している。

 見どころの一つは、主演の岩田さんの演技だ。声のトーン、表情など、爽やかな好青年のイメージを覆すような場面が次々と登場する。木原坂を演じる斎藤さんは、威圧感がある不気味な天才カメラマンを怪演。追う者、追われる者として2人の男がぶつかり合う姿は、迫力はもちろん、美しさすら感じさせる。

 さまざまな伏線が張り巡らされ、映像化不可能ともいわれた原作の実写化ということで、ラストには「だまされた」と思うような結末が待っている。「すべての人がこの罠(わな)にハマる。」のキャッチコピーが付く作品。わなにかけられるのも楽しめる作品だ。(岡本温子/MANTAN)

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