岩井俊二監督:アニメ化に「びっくり」 新房昭之総監督の主人公に対する“愛”を絶賛

劇場版アニメ「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」の製作報告会見に出席した岩井俊二監督
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劇場版アニメ「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」の製作報告会見に出席した岩井俊二監督

 岩井俊二監督が11日、自身の作品が劇場版アニメ化された「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」(新房昭之総監督、8月18日公開)の製作報告会見に出席した。同作は、1993年に制作された岩井監督のテレビドラマ作品が原作となっており、アニメ化のオファーについて「最初はびっくりしましたよね(笑い)。なんてことを思いつくんだろうって。アニメで見られたらうれしいなって思いました」と振り返った。

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 「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」は、岩井さんのテレビドラマに現代的要素を加え、長編ならではの物語に仕立てたラブストーリー。脚本は「モテキ」(11年)や「バクマン。」(15年)の大根仁さんが担当、テレビアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」や「<物語>シリーズ」の新房さんが総監督、「シャフト」が製作を担当する。

 岩井さんは、アニメ化に「新感覚というか、ドラマを作ったのが24年前。24年後の未来に懐かしんで見るという、ドラえもんの世界のような感じです」とユニークな言葉で表現。さらに、アニメの予告編を見たという岩井さんは「(主人公の)なずながとにかく可愛い。なずなに対する(新房)総監督の愛が素晴らしい」と絶賛した。

 劇場版アニメ「君の名は。」などを手がけた川村元気プロデューサーが同作を担当しており、会見に同席した川村プロデューサーは「実は、この企画は『君の名は。』より前に動き出した企画。『打ち上げ花火~』は、あまりにもパーフェクトで触れてはいけないというアンタッチャブルさがあった。とくに実写では難しいだろうといわれていましたが、アニメーションなら新しい表現があるんじゃないかと思いました」と振り返った。

 この日は、同作の“完成報告会見”と題して行われるはずだったが、川村プロデューサーは完成が遅れている状況について「『シャフト』という素晴らしいアニメーションスタジオに制作していただいているのですが、遅れるのが有名で。その代わり素晴らしいアニメを仕上げてくれるので、粘りに粘っていて。予告編を見ていただけると分かるのですが、アニメーションの世界の中では(これまでと)まったく違う新しい表現がお届けできると思います」と説明した。

 劇場版アニメは、とある海辺の町を舞台に、クラスメートたちが花火大会を前に「打ち上げ花火は横から見たら丸いのか?」と盛り上がる中、クラスのアイドル・及川なずなに思いを寄せる島田典道は、時間が巻き戻る不思議な体験の中で、なずなから「かけおち」に誘われるが……というストーリー。なずなは広瀬すずさん、典道は菅田将暉さん、典道の恋のライバル・安曇祐介は声優の宮野真守さんが演じ、松たか子さんも出演している。

 会見には、岩井さん、川村プロデューサーのほか、広瀬さん、菅田さん、宮野さん、松さんも出席。DAOKO×米津玄師さんの主題歌「打上花火」が流れる最新予告映像も上映された。

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