忽那汐里:素から生まれた演技で苦労ゼロ 映画「キセキ」でヒロイン

素の演技で「キセキ -あの日のソビト-」ヒロイン役に臨んだ忽那汐里さん
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素の演技で「キセキ -あの日のソビト-」ヒロイン役に臨んだ忽那汐里さん

 女優の忽那汐里さんが出演している映画「キセキ-あの日のソビト-」(兼重淳監督)が全国で公開中だ。4人組ボーカルグループ「GReeeeN」のヒットソング「キセキ」の誕生にまつわるエピソードを題材にしたストーリーで、GReeeeNのリーダー・HIDEさんをモデルにしたヒデの恋人・理香役を演じる忽那さんに、今作の魅力や女優業について聞いた。

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 ◇自然なリアクションで生まれたヒロイン

 今作のように実話をモデルにした話は「初めてではないんですけれど、あんまり経験はないです」という忽那さんだが、役作りについては「何にもないですね!  苦労なしで自由にやらせてもらったので『こんな感じで大丈夫かな』というくらい」と笑顔で語る。実話がモデルだからこそ「逆にいい意味で(誇張や演出を)省いて、演技に時間を充てられる」という。

 そのため「(役作りは)素でやってなんぼだなと(笑い)。グリーンボーイズのメンバーの皆さんも、計算ではないでしょうからあのライブのシーンができた」と印象的なシーンをだったことを明かす。「そういう(共演者の素の)姿を見せられている中で、むしろ逆に素でやっていて、予想していなかったことが起こったら起こったで、その生の感じがすべて生きると思った。なるべくその場でリアクションを取りました」と語る。

 演じた理香は「ヒデが素をのぞかせられるというのが、この役で一番重要な役割だと思っていました。ヒデと近すぎるバンドメンバーだと、ヒデが今感じていることを、改まって男性同士では言いづらい。理香といるシーンは、そういうことをヒデから聞くシーンだった」と振り返る。

 ◇夢を追いかける役への思い 自身の親は「ものすごく応援」

 劇中では、父の反対を押し切って音楽の道を志す松坂桃李さん演じる兄・ジンと、歯医者を目指しながらも仲間との音楽作りを楽しんでいる菅田将暉さん演じる弟・ヒデを中心にストーリーが進む。

 忽那さん自身の両親は「(夢を)ものすごく応援してくれてましたね」と笑顔で語る。「厳しかったなと思うんですが、(自分のやることを)反対されたことは一度もない」といい、「(住んでいたオーストラリアから)日本に来てくれた。それが一番大きいですね。一回『(この世界に)行ってきな』と言ったからには、本当に支えなきゃと思ってくれたみたい」と、感謝の思いをにじませた。

 劇中のヒデのように、親から夢を反対されている状況は「やりたかったことをだめだと言われたことがないので、そのもどかしさは想像できない」という忽那さんだが、「実際に親に反対されていたら?」と聞くと、「がんこなので、何としてでも説得したと思うんです」と笑った。

 次回は、忽那さんが最近始めたこと、プライベートなどについて聞く。

 <プロフィル>

 くつな・しおり。1992年12月22日生まれ、豪シドニー出身。第11回「全日本国民的美少女コンテスト」で審査員特別賞を受賞。2007年に「3年B組金八先生」第8シリーズ(TBS系)で女優デビュー。趣味は写真、ギター、ジャズダンス、ネットボール、特技は水泳。11年は、出演した映画「少女たちの羅針盤」「マイ・バック・ページ」が公開。ドラマ「示談交渉人 ゴタ消し」(読売テレビ)、「名探偵コナン 工藤慎一への挑戦状」(同)ではヒロインを演じ、「見知らぬわが町」(NHK)で主演、大河ドラマ「江~姫たちの戦国~」(NHK)では江の娘・千姫を演じた。高視聴率で話題となった「家政婦のミタ」(日本テレビ)にも長女・結役で出演した。公開中の映画「キセキ-あの日のソビト-」はヒロイン役で出演している。

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