注目映画紹介:「アズミ・ハルコは行方不明」 蒼井優と高畑充希が閉塞感を抱える現代女性を“生きる”

映画「アズミ・ハルコは行方不明」のメインビジュアル (C)2016「アズミ・ハルコは行方不明」製作委員会
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映画「アズミ・ハルコは行方不明」のメインビジュアル (C)2016「アズミ・ハルコは行方不明」製作委員会

 「百万円と苦虫女」(2008年)以来の蒼井優さんの単独主演作「アズミ・ハルコは行方不明」(松居大悟監督)が3日から公開される。NHK朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」のヒロイン役も記憶に新しい高畑充希さんとともに、現代女性の息苦しさを繊細に演じ、役を“生きている”。

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 とある地方都市に住む安曇春子(蒼井さん)が行方不明となる。彼女の顔のポスターが、木南愛菜(高畑さん)のボーイフレンドたちの手によって、グラフィティアートとなって街に拡散されていく。一方そのころ、少女ギャング団による男性暴行事件が起きていた……というストーリー。原作は山内マリコさんの同名小説。出演は、太賀さん、葉山奨之さん、石崎ひゅーいさん、山田真歩さん、加瀬亮さんら。主題歌は、チャットモンチーが脚本を読んで書き下ろした。

 小さな会社でもんもんとして働く春子。流れにまかせて生きるギャル風の愛菜。真逆の2人に見えるが、男性社会で閉塞(へいそく)感を抱えながら生きているのは同じだ。その感情の発露として登場する少女ギャング団が、2人の物語にどう絡んでいくのか。時間軸を交錯させたスリリングな展開の中、女性のパワーがあふれ出していく。3日から新宿武蔵野館(東京都新宿区)ほかで公開。(キョーコ/フリーライター)

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