注目映画紹介:「ファインディング・ドリー」 「ニモ」の続編 極上の色彩の中で描かれるドリーの家族捜しの旅

劇場版アニメ「ファインディング・ドリー」のメインビジュアル (C)2016 Disney/Pixar.All Rights Reserved.
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劇場版アニメ「ファインディング・ドリー」のメインビジュアル (C)2016 Disney/Pixar.All Rights Reserved.

 ディズニー/ピクサーの劇場版アニメーションの新作「ファインディング・ドリー」(アンドリュー・スタントン監督)が16日に公開される。2003年に公開された「ファインディング・ニモ」の続編で、前作でカクレクマノミの二モを捜しに、ニモの父親のマーリンとともに冒険の旅に出たナンヨウハギのドリーを主人公にした物語。何でも忘れてしまう忘れん坊のドリーが、唯一忘れなかった“家族の思い出”。ドリーはかすかな記憶を頼りに両親を捜すため、ニモとマーリンとともに再び旅に出る……。

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 人間に捕まったニモを救出しようとするニモの父マーリンと親友のドリーの冒険を描いた前作から1年後が舞台。ドリーはグレート・バリア・リーフのサンゴ礁でニモとマーリンらと幸せに暮らしていた。ある日、ドリーはニモの遠足に参加し“アカエイの大移動”を見学。うっかり大群に近づきすぎ、激流に飲み込まれてしまう。その瞬間、ドリーは以前にも同じような体験した際、両親が近くにいたことを思い出す。手がかりは“カリフォルニア州モロ・ベイの宝石”だった。

 家族を捜す旅に出ることを決意したドリーは親友のニモとマーリンに助けを求める。そして、友達のカメ・クラッシュの力を借りてカリフォルニア海流に乗り、モロ・ベイを目指す……。ようやくたどり着いたモロ・ベイで、ニモが凶暴なイカに襲われ、助けを呼びにいったドリーは人間に捕らえられ、海洋生物研究所(MLI)に連れていかれるが、そこに両親やドリーの出生の秘密が隠されていることを突き止める……というストーリー。

 日本語吹き替え版では前作に続き、ドリーを室井滋さん、マーリンを木梨憲武さん、そのほかカモフラージュの達人のタコのハンクを上川隆也さん、クジラ語を話すジンベエザメのディスティニーの声を中村アンさんが担当。また、歌手の八代亜紀さんが日本版エンドソングとしてジャズのスタンダード曲「アンフォゲッタブル」を歌い、さらにドリーが迷い込む水族館のアナウンスをする“本人役”で登場している。字幕版ではハリウッドの大物女優シガニー・ウィーバーさんが声を担当した八代さんのアナウンスの場面は、つい噴き出してしまうようなウイットに富んだシーンになっている。

 13年前に比べ、アニメーション技術は発達し、最先端の技術を用いて描かれた海の中の光景や海洋生物たちの鮮やかな色合い、光や波の表現は実写と見まがう、いや、それ以上の美しさだった。そしてその極上の色彩の中で描かれるドリーの家族捜しの旅。幼い頃、忘れん坊のドリーを心配する両親、そして、その幸せな思い出を少しずつ思い出すドリー。そのドリーの旅を、最初は自らの目的のためだったにせよ、さりげなくフォローするハンク。仲間たちの絆が描かれた心温まるストーリーに加え、カーチェースばりのアクションなどハラハラドキドキもあり、最初から最後までスクリーンから目が離せない。子供はもちろん、大人も存分に楽しめる夏休み映画だ。16日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほか全国で公開。(細田尚子/MANTAN)

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