この「連続ドラマW I,KILL キャスト」ページは「連続ドラマW I,KILL」のキャスト記事を掲載しています。
俳優の木村文乃さんと人気グループ「SixTONES」の田中樹さんが、WOWOW と松竹・松竹京都撮影所がタッグを組んだ初の完全オリジナル大型企画「連続ドラマW I,KILL(アイキル)」で主演を務めることが1月19日、明らかになった。ドラマは関ヶ原の合戦から35年後が舞台。「群凶」 と呼ばれる怪物が人々を襲う中、木村さんは、怪物に立ち向かう元忍びのお凛役を演じる。田中さんは、人としての意識を保ちながら群凶になってしまった謎の男・士郎役に扮(ふん)する。木村さんと田中さんが共演するのは初めて。
本作は、海外マーケットも視野に入れ、気鋭のクリエイターと伝統の松竹京都撮影所の一流職人スタッフがコラボレーションした“歴史スペクタクル×京都発の本格サバイバルスリラー”となる。全6話で5月に放送・配信される予定。
撮影は、2024年10月から11月にかけて、松竹京都撮影所を中心に京都近郊で行われた。かつてない映像表現への挑戦に撮影は苛烈を極めたが、木村さんは「現場で『できない』とは誰も言わない。 『やってみよう』って、ゼロから作り上げる。現場に来る度に毎回 『さぁどうしてやろう』 という気持ちで一日が始まったのは、現場の皆さんの経験値や技術力を超えた 『いいものを作りたい』という波に乗せていただいていたからだろうなと思います 」とコメントを寄せた。
田中さんは、日本刀での殺陣(たて)の立ち回りや所作は初挑戦。「 (人と群凶の間という)塩梅(あんばい)がとても難しかったです。 見ている人に違和感や異質感、恐怖感も覚えてもらいたいと思いつつも、士郎という人物を好きになってもらいたい。その両極端な想いが僕の中で存在していました」と語った。
ストーリーの舞台は関ヶ原の合戦から35年後、三代将軍・家光の時代。鎖国前夜のまだ混乱が続く日本に、人を襲い、喰(く)らう化け物「群凶」が突如現れた。幕府は密かに討伐衆を派遣し、群凶とその地域を焼き払い隠蔽していた。そんな騒ぎを知らない遠く離れた宿場・多胡宿。 忍びであった過去を隠すお凛(木村さん)は、医師の助手として、 血のつながらない妹のトキとともに平和に暮らしていた。
ある日、トキの病気を治す薬をもらうため、遠く離れた村へ旅をすることに。村に着くと、血や人肉などがいたるところに散らばっている。そして、姿形が恐ろしく変わった群凶たちがお凛を襲う。そしてトキを守るための、お凛の壮絶な旅が始まる。
一方、人の意識を持ったまま群凶になってしまい、過去を持たず苦しみを抱える“半群凶”の男・士郎(田中さん)。忌み嫌われ幽閉されていた彼は、自分が何者なのかルーツを知るために、とある人物を探していた。そして、お凛と士郎が戦う先に待ち受ける運命とは、群凶がはびこる世の中で明かされる衝撃の真実とは……と展開する。
新たなティザー映像も公開された。次々と襲いかかる群凶の姿とともに、お凛が忍びだった頃の技を駆使して、群凶と戦う様子が描かれている。また、“半群凶“となった士郎が、ある決意を秘めて生きようとする姿も映し出されている。
◇木村文乃さん(お凛役)のクランクアップコメント
「生き抜いたな」と思いました。最後まで皆さんに支えられながらたどり着きました。今回は、実際にやってみないと分からないということが本当にたくさんありましたが、現場で「できない」とは誰も言いません。 「やってみよう」 って、ゼロから作り上げる。誰一人の想いも零したくないし、みんなの想いが実るようなシーンを作り上げたい。現場に来る度に毎回「さぁどうしてやろう」という気持ちで一日が始まったのは、現場の皆さんが培ってきた技術力や経験値を超えてくる未知の作品に対する「いいものを作りたい」という波に乗せていただいていたからだろうなと思います。
この作品はおどろおどろしく脅かしにくるとか、わざとグロテスクなシーンを見せるということはありません。群凶は、いわゆるモンスターやクリーチャーではなくて。人が人として生きた結果、群凶になってしまって、死ぬことができずにさまよってしまうという“人間の成れの果て”。ちゃんと人なんです。群凶になるまでは人として泣いて笑って喜んで悲しんで、その果てにこうなってしまったと分かる特殊メイクと、演出と、オーディションを勝ち抜いて選ばれた方々が演じていらっしゃるので、好きになっちゃうんです。
物語の中でお凛が自分の生きる道を決めた時に、私も「人生の目標探し」というか、それ自体が「生きる」という意味なのかなと思いました。私のあふれ出て止まらない好奇心と、精神、体力の限界に行き着いた今「これが私の生きる意味だったんだ」と思える作品になったのかなと思えています。
この作品の主人公はかっこいいスーパーヒーローでも、かわいいヒロインでもありません。言いたいことも言わないし、思っていても口に出さない。誰よりも大切に想っているのにそれが空回りしたり。風化しつつある忍ぶ日本人らしさというものを描けたなと思っています。サバイバルスリラーという怖そうな入り口ではありますが、 壮大な親子の物語です。人が人から生まれる以上絶対に切れない古からの因縁との葛藤と成長を、時々“群凶”を愛でながら見守って頂けたら嬉しいです。
◇田中樹さん(士郎役)のクランクアップコメント
このようなジャンルの作品は初挑戦だったので、立ち回りや所作など不慣れな部分のつらさはありました。普段はダンスでも筋肉痛にならないのに、全身が筋肉痛になったり。普段使う体の筋肉も脳もまったく別物だと感じ、グループ活動とはまた違う、色々な試行錯誤を繰り返しました。このプロジェクト自体がすごく注目を浴びるものだと思います。また、本作で初めて僕を知った人たちが、僕のグループ活動にたどり着いたりしてくれたら嬉しいなと思いながら必死にやっていました。今後もお芝居の仕事をさせていただくことがあれば、この経験は、ひとつの自信になるのかも知れません。
士郎は半群凶というキャラクターなので、その塩梅がとても難しかったです。見ている人に違和感や異質感、恐怖感も覚えてもらいたいと思いつつも、士郎という人物を好きになってもらいたい。その両極端な想いが僕の中で存在していました。全6話の中にどう変化をつけながら伝えていくか、士郎のストーリーを作るのも大変でした。そして、まだ詳しくは言えないのですが、さらに「とある挑戦」をしているので、その部分もぜひ楽しみにしていただければ嬉しいです。
「I,KILL」というのは、キーワードでありメッセージだなと僕は感じています。この作品が、恐怖心を煽(あお)るだけ、かっこいい立ち回りを見せるだけになってしまう可能性もある中で、「I,KILL」「生きる」というメッセージをブレずに主軸に進めていくことができました。だからこその説得力であり、それこそがこの作品の芯なのだろうなと思っています。