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俳優の吉岡秀隆さんが「連続ドラマW 夜の道標-ある容疑者を巡る記録-」(WOWOW)で主演を務めることが明らかになった。吉岡さんがWOWOWのドラマで主演を務めるのは「連続ドラマW トクソウ」以来11年ぶり。
原作は日本推理作家協会賞の「長編および連作短編集部門」を受賞した芦沢央さんのミステリー小説「夜の道標」(中央公論新社)。吉岡さん演じる、1996年に起こった殺人事件の担当刑事・平良正太郎が、2年間逃亡する容疑者・阿久津の足取り、殺人の理由を捜査しながら事件の“真実”に迫っていく、本格社会派ミステリー。登場人物たちの点と点が“ある容疑者”を巡って繋がった時、思いもよらぬ“社会の闇”が浮き彫りとなっていく……。
「連続ドラマW 夜の道標-ある容疑者を巡る記録-」は9月にWOWOWプライム・WOWOWオンデマンドで放送・配信。全5話で第1話は無料放送。
◇ストーリー
1996年、横浜市内で学習塾を経営する講師・戸川勝弘が殺害された。被害者の元教え子で軽度の精神障害を持つ阿久津弦が早々に容疑者として捜査線上に浮かぶが、事件発生から2年経った今も足取りはつかめていない。
捜査が縮小する中、窓際刑事の平良正太郎(吉岡秀隆さん)が課長・井筒勲の指示で、若手刑事・大矢啓吾と共に戸川殺しの専従捜査を担当することに。悪い噂1つない人格者・戸川がなぜ殺されたのか――。戸川を知る塾関係者、容疑者・阿久津の母親や元妻、知人……平良らは日々聴き込みを続けるが、謎は深まるばかり。
一方、殺人犯を匿うことになる阿久津の同級生・長尾豊子、阿久津にあるきっかけで出会う小学生・橋本波留。関係ないように見えた者たちが、阿久津という逃亡中の容疑者を中心に動き出した時、バラバラに思えた点と点が繋がり、やがて思いもよらぬ展開を見せていく。
阿久津の殺人と逃亡の理由、平良たちがたどり着く“真実”、そして浮き彫りになる、ある社会問題とは――。自らも家庭に問題を抱える刑事・平良正太郎を軸に、たった一つの真実に近づいていく本格社会派ミステリー。
◇吉岡秀隆さんのコメント
WOWOWのドラマでは作品とその役を通して、いつも勉強させていただいております。「CO 移植コーディネーター」「トクソウ」「コールドケース」などもそうでしたが役を演じるというより、作品作りにおいてその人間を体現させてもらっている感覚があります。社会派ヒューマンミステリーと言ってしまえばそれまでですが、見ていただく方にも、僕自身にも心に問い続ける事が出来るような作品である事を祈っております。
◇脚本・監督・森淳一さんのコメント
今作は社会派ドラマですが、単に問題を提示するだけでなく、そこに希望の光を見出せるような構成を心がけました。また、登場人物には複雑な背景や動機があり、単なる善悪で区別されることがないよう注意を払いました。吉岡秀隆さん演じる平良正太郎は、強い正義感を抱く一方で、社会の不正とどう向き合うべきか苦悩します。
しかし、その姿勢が子どもに精神的な負担を与え、親子の関係にひずみが生じてしまいます。吉岡さんは「刑事」と「父親」という二つの役割を繊細に演じ分け、物語に深みと説得力を加えてくださいました。余韻の残る表情をモニターで見ながら、何度も唸ったのを覚えています。本作の登場人物たちは、それぞれに複雑な背景や事情を抱えています。人生に翻弄されながらも、自らの道を探していく。そんな人間ドラマの行方を、見届けていただければ幸いです。
◇原作・芦沢央さんのコメント
撮影見学をさせていただいた際、主演の吉岡秀隆さんから(本作の容疑者である)阿久津への思いを語っていただき、ああ、こういうまなざしで阿久津と向き合ってくださる方がこの事件を担当する刑事さんで本当によかった、と胸が熱くなりました。
原作は、一人一人の切実な人生の断片が絡み合うことで浮かび上がる光景、奇跡的な化学反応のようなものを私自身が見たくて書いた物語ですが、その物語に、こうしてたくさんの方が人生の大事な時間を懸けて向き合ってくださることを、とても嬉しく、ありがたく感じています。
このドラマの制作に関わる皆さんの化学反応の結果、どんな光景に出会えるのか、心から楽しみにしております。