この「俺ではない炎上 キャスト」ページは「俺ではない炎上」のキャスト記事を掲載しています。
俳優の阿部寛さんが映画「俺ではない炎上」(山田篤宏監督)で主演することが4月25日、明らかになった。映画は9月26日に公開予定。阿部さんはSNSで殺人犯に仕立て上げられ炎上した男を演じる。併せて特報映像とティザービジュアルも解禁された。
原作は、第36回山本周五郎賞候補にもなった浅倉秋成さんの同名小説(双葉文庫)。SNSで根拠の乏しい情報が“真実”となり、大きな事件へと発展する、現代の冤(えん)罪の恐怖を描いた。浅倉さんは「ジャンプSQ.」で連載中のマンガ「ショーハショーテン」の原作・脚本や、第43回吉川英治文学新人賞候補になり映画化もされた「六人の嘘つきな大学生」などで知られる。
解禁となった特報映像では、「この男が犯人です」というテロップと共に映し出される山縣泰介(阿部さん)の笑顔の切り抜き写真から始まる。ニュースが女子大生殺人事件を報じる中、SNSでは犯人の特定が始まる。「ある日突然、SNS上で犯人に仕立て上げられた男」というナレーションと共に、「犯人は大帝ハウス営業部長の山縣泰介に決定!」といつの間にか真実かのように憶測が独り歩きを始める。私人逮捕に名乗りを上げる配信者や正義と疑わない人々に追いかけられる山縣は「私は無実です!」と必死に訴える。タイトルが表示されたあと、「なんなんだよ!」といら立つ山縣の声がエレベーターの中にこだまする印象的な映像となっている。
またティザービジュアルでは、「炎上まとめ速報」というSNS上でよく目にする投稿画面の中に帽子、ランニングウェアに身を包み、予期せず撮影され驚いた表情を見せる山縣泰介の写真があしらわれている。
主演の阿部さんや山田監督らのコメント全文は以下の通り。
◇主演・阿部寛さんのコメント
オファーをいただいたとき、まず「この物語には現代社会の問題が色濃く反映されている」と感じました。SNSでの無責任な拡散、根拠のない炎上、そして家族との絆の再構築--これらが一つのドラマとして融合していて、非常にチャレンジングでやりがいのある作品になると感じました。逃げながら人間性を取り戻していく男の姿は、シリアスであればあるほど滑稽でもあり、演じるうえで細やかな感情の起伏が求められた。人間としての弱さ、強さ、そのどちらも丁寧に表現したいと思いました。この作品を通して、家族や人とのつながりの大切さを改めて感じてもらえたらうれしいです。
◇山田篤宏監督のコメント
本格的なサスペンスミステリーでありながら、どこかユーモアのある原作の世界観の中で、国民的スターである阿部さんの魅力をどうやって丸裸にしようかと考えて撮影に臨みました。SNSという現代的なテーマを扱っていますが、決して敷居の高くない、誰にでも楽しんでいただけるエンターテインメントに仕上がりつつあると思います。ご期待ください!
◇原作者・浅倉秋成さんのコメント
現代で起こりうる最悪の悲劇って何だろう。考えた結果、私がたどりついたのは、無実の罪を着せられたことによる大炎上でした。まったく心当たりがない。なのに、巧妙に犯罪者に仕立て上げられている。助けを求めても、弁明をしても、誰も手を差し伸べてくれない。どころか、状況はひたすらに悪くなっていくばかり。
肉体的にも精神的にも限界まで追い詰められていく主人公を書こうと奮闘したものですから、今作を映画にしていただけると聞いたとき、きっと主演の方は主人公と同様、とんでもなく苦しい思いをされるに違いないと予感しました。阿部寛さん、申し訳ありません。本当に本当に、完成が楽しみで仕方がありません。
◇筒井竜平プロデューサーのコメント
ある日突然「殺人犯」として世間に個人情報がさらされてしまった主人公、山縣泰介。身に覚えは全くないが、逃げる他なく--。
浅倉秋成さんの書かれた小説「俺ではない炎上」は、現実と地続きで圧倒的にリアルなつかみで始まります。瞬く間に犯人と断定され、身近な人だけでなく、赤の他人からも好き放題に言われる、いわゆる炎上状態に。「俺は悪くない」「誰が俺をハメたんだ?」仕事も家庭も真面目に一生懸命やってきたはずの主人公が「もうどうなってもいい……」というところまで追い込まれていく様は、サスペンスを超えて、もはや滑稽にも見えてきます。しかし、我々はそれを笑っている場合なのでしょうか?
明日は我が身!? ノンストップ炎上エンターテイメント開幕! 今回、主人公、山縣泰介を阿部寛さんが演じてくださいました。
映画化企画立ち上げ当初からの念願がかなった次第です! 映画館でご覧いただける日を楽しみにしております。