ドラゴンボールDAIMA
第11話 デンセツ
12月23日(月)放送分
集英社のマンガ誌アプリ「少年ジャンプ+(プラス)」で連載中の人気マンガが原作のテレビアニメ「ダンダダン」が、MBS・TBS系の深夜アニメ枠「スーパーアニメイズムTURBO」で10月3日から放送される。オカルト、青春、ラブコメ、バトルと多くの要素が盛り込まれた異色の“オカルティック青春物語”で、主人公の一人、モモ(綾瀬桃)を演じるのが、人気声優の若山詩音さんだ。若山さんは、ジャンプ系アニメの主人公を演じるのが夢だったといい、収録には緊張しながらも体当たりで挑んだ。収録の裏側を聞いた。
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「ダンダダン」は、宇宙人を信じない少女・モモと、幽霊を信じないオカルトマニアの少年・オカルン(高倉健)が圧倒的怪奇に出会う……というストーリー。心霊スポットのトンネルでターボババアに遭遇したオカルンは、呪いによる力で変身できる体になり、霊媒師の家系のモモは、セルポ星人に襲われたことをきっかけに秘められた超能力が目覚める。二人は、特殊な力を発動させ、次々と現れる怪異に立ち向かうことになる。アニメは、花江夏樹さんがオカルン、田中真弓さんがターボババア、中井和哉さんがセルポ星人を演じるなど豪華声優が集結した。
若山さんが演じるモモは、情に厚く、感じるままに行動するギャルの女子高生。役作りの上では、まずギャルを徹底的に研究したという。
「どんな要素を取り入れれば、見ている方が『ギャルだな』と思っていただけるかなと、ギャルの方のYouTubeを見たり、電車の中でギャルの方の会話を聞いたりして、話し方や話す内容、マインドを研究して取り込んで、役を作り上げていきました。私自身は全然ギャルではないんですが、憧れはすごくあります。自己肯定感が高くて、思っていることをはっきり言うんですけど、相手の意見を聞いて、自分が間違っていたら『そうだよね、ごめんね』と言える素直さに憧れていたので、そういう要素も盛り込んでいきました」
女子高生のギャルっぽさを自然に、生っぽく表現するために、イントネーションを意識したという。
「作品自体が、日常にオカルトの要素が飛び込んできたり、恋愛、コメディー的なお話がある中で、女子高生感に説得力がなきゃいけないのかなと思いました。自分だったらこのイントネーションだけど、女子高生だったら違うよね、というところをすごく意識していて、日々聞いている感じと違わないようにお届けできたらなと。ギャルがノリよくしゃべっている感じで、普通とは違うイントネーションにしたら親しみが持てるのかなと思って、収録でも、もちろん監督や音響監督さんと話し合いながらではありますが、ぶち込めるところはぶち込んでやるぞ!と意気込んでイントネーションを変えていました」
ギャルについて研究し、入念に役作りをして臨んだ第1話の収録だったが、若山さんはかなり緊張してしまい、音響監督の木村絵理子さんに「緊張して硬いよ。すごく頑張っている感じがする」と言われてしまったという。若山さんは、ジャンプ系作品で主人公を演じることが「夢だった」といい、モモ役に大きなプレッシャーを感じていたという。
「1年くらい前に『いつかジャンプ作品の主演をやりたい』とは言っていたのですが、すごく先の先のまた先みたいな、夢みたいなことだと思っていたので、今回のモモ役は気合も入っていましたし、誰かがプレッシャーをかけているわけでもないのに、なぜかプレッシャーをすごく感じて、すごくガチガチでした。そこで、木村さんに『頑張りすぎに聞こえるよ』と言われて、衝撃的でした。もちろん、言い方はすごく優しくて、傷つくとかではありませんが、緊張しているのがこんなふうに出てしまうのか!みたいに思いました。緊張もほぐしながら、うまく力を抜きながらやらなきゃいけないんだなと、最初からガツンと衝撃を受けました」
ジャンプ系作品のアニメに多く出演している田中さん、中井さんと「ダンダダン」で共演することを知った時も「あまりに現実味がなくて、もう頭がパンクしそうで」とプレッシャーに拍車がかかったが、「そんなものを吹き飛ばしてくださるくらい、本当に温かい雰囲気を、田中さんも、中井さんも率先して作ってくださって、すごく救われました」と語る。
オカルンを演じる花江さんとの掛け合いも、「何とか食らいついていくぞ、一つも逃さないぞ」と強い気持ちで挑んだ。
「ダンダダン」は、魅力的なキャラクターたちによるテンポの良い掛け合いが魅力の一つで、若山さんはプレッシャーと緊張を感じながらも、「出来上がっていく感じがすごく楽しくて」と笑顔で収録を振り返る。
「家で練習している時は相手がいない状態なので、『こうくるかな?』『自分はこう応えよう』とぼんやり考えながらある程度準備していたんですけど、実際の収録の時には相手の方がいらっしゃって、自分が投げたボールに返してくださって、それにまた返してと、どんどん会話として成り立っていく感じが、すごく心地よくて、楽しかったです」
若山さんは、モモを演じたことで声優として「新たな扉」を開くことができたとも感じているという。
「『ダンダダン』に参加するまでは、1話の中でずっと声を張ったり、叫んだりなどをしたことがなかったんです。今まで、声の出し方的にも声が張れない感じがずっとあって、それがコンプレックスでした。それが、『ダンダダン』で声を張るシーンを毎週やっていると、少しずつ声に響きが出てきて、深みが出たような気がして、『できるようになった!』と嬉しくなりました」
「ダンダダン」では、ほかの作品では聞いたことがないような若山さんの声を聞くことができるといい、「ドスの利いた声も初めてではないかな、と思いますし、作品の中でないと言えないような暴言や、決めのせりふも言わせていただいています」と笑顔で語る。
「ダンダダン」はもちろん、さまざまな作品で、人気キャラクターを演じ、新たな魅力を見せてくれる若山さんに、役に向き合う上で大切にしていることを聞くと、「リサーチすること」という答えが返ってきた。
「人間性の部分で自分自身が多面的であるように、モモも多面的なので、『モモはこういう時、どうするかな?』と、一問一答をやってみて、キャラクターを固めていきます。作品には、関係ないように思えるけれど、『この人は紅茶とコーヒーだったらどっちが好きかな?』とか、人となりを勝手に考えてみることもあります。できるだけキャラクターが理解できたらいいなと思ってやっています。あとは、自分と通ずる部分を必ず見つけて、それを膨らませていく。それでキャラクターの枠組みを作っておいて、収録でディレクションをいただいて、根幹の部分は皆さんと一緒に作っていく感じです」
若山さんが大きな思い入れと共に挑んだ「ダンダダン」。声優陣の熱い演技に注目したい。
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