「テラスハウス」出身で、俳優、タレントとしても活躍する筧美和子さん。今年30歳になり、7年半ぶりの写真集「筧美和子写真集 ゴーみぃー」(集英社)を4月26日に発売した。東京、沖縄、長崎五島列島・福江島で撮影した写真集について、写真家・佐内正史さんにお願いした理由、また、30歳になった今、自身の原点であるグラビアに立ち返ったわけを、筧さんに聞いた。
今年3月6日に30歳になった。7年半ぶりに写真集を出そうと思ったきっかけは、年齢も一つの理由になったという。
「無意識の中に30歳までに何か形になっていたらいいなというのはあったので、自分の中で、年齢的なものが一つ背中を押してくれる要素ではありましたね」
自身の原点である“グラビア”に立ち返ろうという思いもあった。
「長いことグラビアから離れていて、お芝居の方に注力していたんですけれど、自分の原点のようなグラビアで何かできたらなと思って。佐内(正史)さんのデビュー写真集『生きている』が私の本棚にあるんですが、遠い存在だと思っていたけれど、以前からファンだった佐内さんに撮っていただけたら、これまでなかなかたどり着けなかった表現に出合えるかもしれないなと思って」
佐内さんに対しては「風景や人など、佐内さんの視点で見えている日常の断片を撮られている印象がありました。佐内さんの写真の中にある建物とか植物とか、さりげなくそこにいる感じというものに憧れを感じていました」という。
佐内さんとの撮影はこれまでのグラビア撮影とは異なるものだった。
「グラビアのイメージに自分がはまりにいくような感覚が以前はあって、それに無理が出て来てしまって、カメラの前でどうしていいか分からなくなることがあったんです。佐内さんは、人間関係を築いてから、撮りたくないときは撮らないし、無理にああしよう、こうしようとしない、自然な形で撮る方で。私自身、あまり自分にうそつくことなく撮影できて、本当にこういうところを探していたのかなと実感しました」
タイトル「ゴーみぃー」には「行け!」という意味が込められている。
「佐内さんの提案したタイトルです。元は沖縄でロケ候補にあった施設名で、結局そこでは撮らなかったんですけれど、佐内さんがメモしてくださっていて、響きが気に入っていて。この写真集は、背中を押してもらったり、また新たな道へ自分が進んでいくきっかけになる作品になると思ったので、そういった“応援”の意味も込めて、このタイトルがいいんじゃないかと。私は佐内さんからそういう意味をいただいたと思っていて、気に入っています。カタカナと平仮名が混じっていて可愛いですよね(笑い)」
「ゴーみぃー」は、菊判変型、256ページで3300円。