コウメ太夫:アニメ「銭天堂」で本人役 声優挑戦で「チクショー!!」

「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」に出演するコウメ太夫さん
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「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」に出演するコウメ太夫さん

 お笑い芸人のコウメ太夫さんが、人気児童書シリーズが原作のテレビアニメ「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」(NHK・Eテレ)で5月12日に放送される第89話「インココイン」に声優として出演する。コウメ太夫さんが演じるのは自分自身、つまり“コウメ太夫”だ。白塗り、着物、奇想天外な芸のコウメ太夫さんがキャラクターになって、アニメで活躍する。コウメ太夫さんがアニメに声優として出演するのは初めてではないが、アニメキャラクターとなった自身を演じるのは初めて。声優に挑戦して「チクショー!!」と感じたという。

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 ◇声優はめちゃくちゃ難しい

 「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」は、廣嶋玲子さん作、jyajyaさん絵の人気児童書シリーズ。駄菓子を買った人の運命を変える不思議な駄菓子屋・銭天堂を舞台に、女主人・紅子と客の物語が描かれている。NHK・Eテレで毎週金曜午後6時40分に放送。

 第89話「インココイン」は、コウメ太夫さんに憧れる少女が登場する。少女はコウメ太夫さんのものまねをして「チクショー!!」と叫ぶが、うまくいかない。そんな中、銭天堂で、インココインという駄菓子をもらう。

 「自分がアニメに登場するとは夢にも思っていませんでした」と驚いたというコウメ太夫さん。アニメでは、コウメ太夫さんの顔、衣装、動きなどを再現した。

 「顔、表情も細かく描いていただいていて、衣装もすごく細かく再現していただいています。動きも僕の普段の感じになっています。バッチリです。すごいですね!」とアニメの表現にも驚いた。

 「あまり深く考えていなかった」といつも通り演じようとしたが「チクショー!!」となるほど難しかったという。

 「コウメ太夫の役ですからね。僕自身をやればいいのですが、声をいかにアニメの動きに合わせるかで頭がいっぱいでした。普段とほとんど変わらないのですが、めちゃくちゃ難しかったです。一日で終わらないんじゃないか……という怖さもありました。ここは“チャン”なのか? それとも“チャカ”なのか?と考えている間に、タイミングを逃してしまいまして……。バラエティー番組は、ボロボロの自分のままで、ボロボロで終わることも多いけど、アニメはそれでは成立しません。緊張しました。全然うまくできなくて、できない自分に『チクショー!!』となりました」

 「やっぱり声優さんはすごいですね。僕にはできません」と改めて声優の難しさを実感した。「また、声優をやってみたい?」と聞いてみると「お話をいただければ、またやってみたいけど……」と悩み始める。

 「あんまり難しいのはダメですよ。ちょっと叫ぶだけとか、犬の鳴き声とかですかね。ただ、犬の鳴き声だって難しいですし、いろいろ考えるとやっぱり大変ですね。お話をいただけることはありがたいことですし、やってはみたいんですけど」

 ◇ツイッターを続けられる理由

 「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」は、子供を中心に人気のアニメだ。コウメ太夫さんは「子供に見てもらえるのがうれしいですね。マネしてほしいです。でも、僕でいいんですかね?」と喜ぶ。一方、「僕のファンに子供はいるんですかね?」と少し心配な様子だ。

 「毎日、ツイッターをやっていますけど、子供は見ていないんじゃないかな? どんな人が見てくれているのか分からないですし、時々『見ています!』と言っていただくこともありますが、それも大人ですしね」

 コウメ太夫さんは毎日のように「チクショー!!」となったことを投稿するツイッターも人気を集めている。

 「7、8年くらいやっていますが、一日一回でいいですし、ご飯を食べるのと一緒の感覚ですよ。長い文章じゃないですし、何とかなります。楽なもんです。ただ、分からなくなってしまうことはあります。前に同じことを書いちゃったかな?となったり。でも、とにかくやることです」

 「楽なもんです」と言っているが、毎日のように「チクショー!!」を続けることは、楽ではないはず。芸こそ奇想天外ではあるが、コウメ太夫さんの言葉から控えめな人柄を垣間見ることができた。


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