福士蒼汰:「記憶が曖昧なほど忙しかった」20代 近年は現場での居方に変化 「NoMAD Workout -FUKUトレin NY-」

モキュメンタリードラマ「NoMAD Workout -FUKUトレin NY-」で主演を務める福士蒼汰さん
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モキュメンタリードラマ「NoMAD Workout -FUKUトレin NY-」で主演を務める福士蒼汰さん

 俳優の福士蒼汰さんが主演を務めるモキュメンタリードラマ「NoMAD Workout -FUKUトレin NY-」が5月6日から動画配信サービス「U-NEXT」で配信される。ドラマは、福士さん演じるトレーニング動画配信者“FUKU”の米ニューヨークでの暮らしやトレーニングライフを描いたオリジナル作品。約3年前から本格的にトレーニングを始め、今は日常的に筋トレや格闘技で体を鍛えているという福士さんに、ドラマの撮影エピソードや、まもなく迎える30代への思い、「記憶が曖昧なほど忙しかった」という20代などについて聞いた。

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 ◇かつてないぐらいテンション高く演じている

 「NoMAD Workout -FUKUトレin NY-」は、FUKUのニューヨークでの普段の暮らしをドキュメンタリータッチで追いかけるドラマパートと、配信者として筋トレを行うトレーニングパートで構成。7年間勤めた会社を辞め、トレーニング動画配信者として身を立てていく決意をしたFUKUは、日本を飛び出してニューヨークへ。自由を手に入れたFUKUが見つけた答えとは……という内容。筋トレ監修をパーソナルトレーナーの横手貞一朗さんが担当し、映画「CUBE 一度入ったら、最後」などの清水康彦さんが監督を務める。

 フィクションをドキュメンタリーのように表現する“モキュメンタリー”ドラマであり、作中でトレーニング風景も紹介する本作。オファーを受けた当時の気持ちを、福士さんは「想像がつかなかった」と楽しそうに振り返りつつ、ワクワクした気持ちも明かす。

 そんな本作の見どころは、ドラマパートでは、ドキュメンタリー調で進んでいきながらも福士さん自身のことを描いているような雰囲気だといい、トレーニングパートでは「めちゃくちゃ明るく元気に、いまだかつてないぐらいテンション高く演じているところがポイントです」と笑う福士さん。「これを見て、驚くんじゃないかなと。楽しく明るく。現場でも、みんなにエネルギーを与えながら、エネルギーをもらいながら撮影している感じでした」と振り返る。

 ◇筋トレを続けるうえで大事にしていること

 福士さんが本格的にトレーニングを始めたのは、約3年前から。現在のトレーナーと友人を介して知り合い、「ちょっと友人とお喋りしに行く感覚」で始めたトレーニングだったが、習慣となり、現在に至るまで続いている。本格的なトレーニングを長い間続けることは簡単ではないが、それを実現しているのは“無理をしない”姿勢が大きいようだ。

 現在の自身のトレーニング内容は「ウエイトを使った筋トレ、コンディショニングといわれるもの、あとは格闘技をいろいろ、という感じです」と福士さん。格闘技は、今は柔術とMMA(総合格闘技)、過去にはジークンドーやフィリピン武術のカリなどの経験があり、「いろいろやってみることが好きなので、興味のあることには挑戦するようにしています」と楽しそうに語る。

 そんなふうに筋トレを続けることで、筋肉以外にも手にしたものがある。

 「『自信がつく』と(世間的に)言われますが、『それは確かにあるかもしれないな』と思いました。自信がついて、やる気がみなぎる。あと、知識の面でも大きく成長できたかなと思います。たとえば栄養学とか。筋トレをするとたんぱく質が必要だよね、じゃあプロテインが必要なんだ、プロテインを飲んでたんぱく質は体に入れたけど、それを結合するためにはビタミンB系が必要になってくる……とか。そういう知識がつくと、日常の食事でも『あ、これってこうだな』と思いながら食べたり、選択したりするようになる。そういう面も大きく変わったかなと思います」

 ◇「馬車馬のよう」だった20代前半 30代への思いは…

 2011年に俳優デビューして以来、これまで数々の話題の映画やドラマに出演してきた福士さん。現在29歳で、今年5月に30代を迎える。NHK連続テレビ小説(朝ドラ)「あまちゃん」に出演した2013年から現在までは、福士さんにとってどのような10年、20代だったのか。

 「20代はありがたいことに忙しくさせていただいていたので、あまり記憶にないんです(笑い)。仕事を始めてから、25歳ぐらいまでは必死に食らいついていましたが、26歳ぐらいから、ようやく自分の時間も取れるようになって、そこから自分を見つめ直しました。『自分ってどんな人かな』と自分探しを、5年間」

 そこで気づいたのは、「自分は元来、明るい性格なのかも」ということだった。「もともとは、そうは思っていなくて……、でも意外と、本当の自分というのはすごく元気なんじゃないかなと」と笑う。

 この2、3年は現場での居方にも変化があった。「ドラマや映画の撮影現場で『自分が一番元気で明るく、バカでいるようにする』ということを心がけています」と福士さん。それが仕事をするうえでのマイルールだという。

 「バカみたいなことばっかりして(笑い)。その方が、全員が安心していられると思うんですよ。座長としているときに、僕が変にかっこつけたり斜に構えたりすると、やっぱり周りが気を使っちゃうじゃないですか。だから、なるべくそうならないように、自分が一番自然体でいる。その方がみんなが仕事をしやすい環境が作れると思うんです」

 そんな20代も終わり、間もなく30代に突入する福士さんに、最後に30代で成し遂げたいことや30代にかける思いを聞いてみると「まったくないんです」と笑った。

 「30代になっても、何も変わらないなと思っていて。今やっていることを続けていくべきだし、むしろそれを推し進めていくことの方が大事かなと思うので。30代になったからといってガラっと変えようとすると、絶対失敗する気がするから(笑い)。日々、挑戦はしているので、新しく挑戦することは特にないかな。『今まで通り挑戦し続ける』というのが、正解かもしれないです」

 ドラマは5月6日から「U-NEXT」で独占配信。全25話。

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