家庭教師ヒットマンREBORN!:これまでにない“なりきり玩具”の挑戦 ボンゴレ匣&ボンゴレリングセット

「家庭教師ヒットマンREBORN!」のボンゴレ匣とボンゴレリングの玩具のセット「Special Memorize ボンゴレ匣&ボンゴレリングセット」(C)天野明/集英社・テレビ東京・リボーン製作委員会
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「家庭教師ヒットマンREBORN!」のボンゴレ匣とボンゴレリングの玩具のセット「Special Memorize ボンゴレ匣&ボンゴレリングセット」(C)天野明/集英社・テレビ東京・リボーン製作委員会

 「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された天野明さんのマンガが原作のアニメ「家庭教師ヒットマンREBORN!」の大人向け“なりきり玩具”「Special Memorize ボンゴレ匣(ボックス)&ボンゴレリングセット」(バンダイ)。沢田綱吉と雲雀恭弥、六道骸が、匣兵器(ボックス兵器)を呼び出す際などに使用するボンゴレ匣とボンゴレリングのセットで、価格は各4950円。バンダイが同作の大人向けのなりきり玩具を発売するのは初めてだったが、バンダイナムコグループの公式ショッピングサイト「プレミアムバンダイ」で昨年12月26日に予約をスタートしたところ、想定以上の予約が入るなど好調だという。バンダイの担当者に開発の裏側を聞いた。

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 ◇“思い出を再現”できる玩具

 「家庭教師ヒットマンREBORN!」は、原作が2004~12年に連載され、テレビアニメが放送されたのは2006~10年だった。連載終了から約11年たつが、新たなグッズが次々と発売されるなど根強い人気を誇る。ボンゴレ匣の玩具は、これまでも他社から発売されてきたが、なりきり玩具はなかった。「Special Memorize ボンゴレ匣&ボンゴレリングセット」のターゲットとして想定したのは20代後半~30代前半で、これまでにない「思い出を再現」できる玩具を目指した。

 玩具は、沢田綱吉セット、雲雀恭弥セット、六道骸セットの全3種で、それぞれのボンゴレ匣とボンゴレリングが付属する。ボンゴレリングを指にはめて、ボンゴレ匣中央のボタンを押すと、ふたが開く開匣(かいこう)ギミックを搭載。劇中同様の効果音やそれぞれのキャラクターの音声が鳴り、ボンゴレ匣を開匣するシーンの“なりきり”を楽しめる。

 玩具の担当者は、20代後半の“REBORN!世代”で、コンセプトを「大好きだった作品の思い出に寄り添えるような玩具にしようとしました。死ぬ気の炎をボンゴレリングに込める……と想像しながらボンゴレ匣を開匣する“なりきり”を楽しめます」と説明する。

 これまでにない玩具、バンダイとしては初挑戦ということもあり、社内では「どれくらいニーズがあるのか?」という声もあったという。一方、20代後半~30代前半の“REBORN!世代”のスタッフからは「こういう玩具を待っていた!」と玩具化に賛同する声が集まった。チャレンジはあるが、ニーズがあるという確信があった。ファンが手に取りやすく、喜んでもらえる玩具を目指し、仕様を決めた。

 「ファンが何を望んでいるのか?を分析しました。センサーを付けて、匣に手を近付けると、開匣する……という高スペックなアイデアもあったのですが、それで思い出が再現できるのか?と考え、ファンの方に喜んでいただける機能を絞っていきました。20代後半になると、ある程度、お金を自由に使うことができますが、1万円の玩具は高く感じるかもしれません。20代後半の方も手に取りやすい価格に抑えつつ、妥協せずに設計していきました」

 ◇妥協なしで外観も“本物”目指す

 ギミックはシンプルではあるが、細部までこだわり抜いた。約52ミリの立方体のボンゴレ匣は、大人が持ってちょうど手に収まるサイズで、「ギミック、音声を入れられる最少サイズです。小さくはしつつ、なるべくよい音質に……と無理を言いまくりました」と限界に挑戦した。

 外観にもこだわった。ボンゴレ匣とボンゴレリングを実際に手に取ってみると、細部の造形の細かさに驚かされる。

 「ボンゴレ匣の紋章のような有機的なデザインは造形が難しいのですが、なるべくディテールを再現しようとしました。紋章はその造形に特化するために、匣とは別のスタッフが設計しています。もちろん、強度の問題もクリアしないといけないですし、コストのことも考慮しないといけませんが、妥協せずに“本物”を目指しました」

 玩具は、昨年末に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催されたイベント「ジャンプフェスタ2023」でお披露目され、SNSではファンから「ほしい」「神アイテム」「待っていた!」などと絶賛の声が多く上がった。予約も好調で、ファンが「家庭教師ヒットマンREBORN!」の玩具を求めていることが証明された。

 好調を受けて、担当者は「第2弾、ほかの玩具も企画していきたい」と意欲を燃やす。今後のさらなる挑戦にも期待したい。

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