太田垣康男さんのマンガ「機動戦士ガンダム サンダーボルト」の連載10周年を記念した展示会「機動戦士ガンダム サンダーボルト 連載10周年記念展」のクロージングイベントが10月29日、ガンダムベース東京(東京都江東区)で開催され、太田垣さん、模型メーカー「マックスファクトリー」のMAX渡辺さん、川口名人ことバンダイスピリッツの川口克己さんが登場した。2018年、太田垣さんは腱鞘炎のため、同作の第109話以降の画風を変えた。太田垣さんが画風の変化について語った。
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太田垣さんの作品は緻密な作画が魅力の一つになっている。画風を変えたことが一つの転機になった。「アシスタントの時から修業を続けてきましたし、描き込みが魅力だと思っていた。ただ、それは思い込みであると実感した。勇気がいるけど、捨てちゃうと、肩の荷が下りた。描き込むことが、どこかで足かせになっていた。捨ててみると、なぜ執着していたんだろう?と思うようになった。それは、マンガの魅力と関係ないと気付いた。今は描くのが楽しいですね」と思いを語った。
「サンダーボルト」はモビルスーツのデザインも魅力だ。「上手に描ける人はいるけど、アクションシーンでいかに動いているかを描けるかが重要。ただ立っているだけでなく、動きを描けると、達成感がある。そこを壊さないように描いています」と話した。
連載10周年を記念した画集「機動戦士ガンダム サンダーボルト 太田垣康男 ARTWORKS サンダーボルト画集」が発売された。「(腱鞘炎になった時は)終わったと思っていたのに、画集を出させていただいた。光栄なことです。感無量です」と話し、今後の展開について「10年の連載で、クライマックスのバトルシーンに突入しました。最後まで走り抜けるように頑張っていきます。ぜひ見届けてください」と笑顔で語っていた。
「機動戦士ガンダム サンダーボルト」は、「MOONLIGHT MILE」などで知られる太田垣さんのマンガで、2012年に「ビッグコミックスペリオール」(小学館)で連載をスタート。一年戦争のサンダーボルト宙域での地球連邦軍とジオン公国の戦い、一年戦争後のジオン残党軍、連邦、南洋同盟の戦いなどが描かれ、アニメも人気を集めている。「連載10周年記念展」は、同作のこれまでの歩みをたどる記念展で、プラモデルや資料を展示するほか、記念グッズを販売する。10月31日まで。
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