人気グループ「SixTONES」の松村北斗さん。NHK連続テレビ小説(朝ドラ)「カムカムエヴリバディ」(総合、月~土曜午前8時ほか)の「安子編」で、ヒロイン・安子(上白石萌音さん)の相手役を務め、視聴者から爆発的人気を誇った。そのほかにも、ドラマ2本と映画2本に出演し、作品が続く一年となった。松村さんの活躍を振り返りながら、彼が持つ“無色透明”な俳優としての魅力に迫りたい。
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松村さんが朝ドラで演じたのは、地元で有名な名家・雉真(きじま)家の跡取りである雉真稔。家業の繊維業を海外に展開させようと志す大学生で、英語が堪能な好青年という役どころだ。
劇中では、名家の長男らしい知性と教養、聡明さを兼ね備えた姿を披露。安子への接し方はどこまでもジェントルで、松村さん自身が醸し出す清潔感も相まって、世の女子が一度は憧れる“理想の初恋相手”を体現。SNSでも「憧れを絵に描いたような人」「完璧な王子様」「国民の初恋」という声が上がった。
一方で、松村さんは稔について「『しっかりしなきゃ』が故に、実は内面にはまだ成長しきれていないところがたくさんあって、“危うさ”を感じました」と解釈。物語が進むにつれて、その“危うさ”が見え隠れし、視聴者から「等身大の衝動を感じた」「若さ故の未熟さもあるということが分かった」と反響を呼んだ。
その後、稔は戦死してしまうという悲劇的な結末に。視聴者の間では“稔さんロス”が巻き起こり、わずか1カ月弱の出演にも関わらず驚異的な盛り上がりを見せた。
朝ドラのほかにも、多数の作品で活躍した松村さん。1~3月に放送された連続ドラマ「レッドアイズ 監視捜査班」(日本テレビ系)ではハッカーの小牧要を演じ、コロコロと変わる“表情力”で視聴者を楽しませた。
また、2月に公開された映画「ライアー×ライアー」(耶雲哉治監督)ではツンデレ系男子の高槻透、5月に放送されたスペシャルドラマ「月曜プレミア8『女王の法医学~屍活師(しかつし)~』」(テレビ東京系)では、“ワンコ”と呼ばれる医学生の犬飼一、映画「劇場版 きのう何食べた?」(中江和仁監督)ではイケメン美容師の田渕剛と、“かっこいい”から“可愛い”までさまざまな役柄を好演した。
さらに、マンガ創作集団「CLAMP」のマンガ「xxxHOLiC」が原作の映画「ホリック xxxHOLiC」(2022年4月29日公開、蜷川実花監督)への出演も決定。クールでミステリアスな百目鬼静(どうめき・しずか)役で、公開されたビジュアルでは艶っぽい姿を披露した。
朝ドラで一躍注目を浴びたが、2012年の「私立バカレア高校」(日本テレビ)以来、数多くの役どころを演じてきた松村さん。どんな役、作品にも違和感なく染まれる“無色透明”という特性は、松村さんの大きな魅力だといえるだろう。そしてその魅力で勝ち取ってきた経験は、そのまま引き出しの多さへとつながっている。
「カムカムエヴリバディ」の主題歌を歌うAIさんも、同作で稔を演じた松村さんについて「SixTONESの方って最初全然分からなくて、ビックリしました。まさかあんなに昔の感じを醸し出せるとは。すごいじゃないですか。完璧ですよね」とコメントするなど、さまざまな方面からの評価を得ているといえるだろう。
2022年は一体どんな色に染まる松村さんが見られるのか。その活躍に期待したい。
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