俳優の吉沢亮さん主演の大河ドラマ「青天を衝(つ)け」(NHK総合、日曜午後8時ほか)。物語は12月26日放送の最終回に向け佳境に入っており、主人公・栄一役の吉沢さんは終盤の見どころに、栄一と、草なぎ剛さん演じる徳川慶喜との“最後のシーン”を挙げ、「泣けます」と明かす。また、本作の“狂言回し”的な役割を担ってきた、北大路欣也さん扮(ふん)する徳川家康について「最高です!」とも語る吉沢さんに話を聞いた。
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「青天を衝け」で印象的だった草なぎさん演じる慶喜。物語の前半戦では、慶喜を中心としたストーリーが進行するなど、“もう一人の主人公”ともいうべき人物として描かれた。そんな慶喜を尊敬する栄一と、栄一に厚い信頼を寄せる慶喜の主従関係も印象的に描かれてきたが、吉沢さんも草なぎさんに対しての尊敬の念を隠さない。以前のインタビューでは、「小学生のときから見ていた大スター」「栄一が慶喜に抱いている尊敬の念と、僕が草なぎさんに持っている尊敬の思いはちょっとリンクしているかも知れません」と話していた。
吉沢さんは撮影を通して、そんな“尊敬の思い”からくる“緊張感”をずっと抱いていたようで、「(草なぎさんとは)意識的に距離を置こうとしているわけではなかったのですが、撮影の合間に話すことはあまりなかったです」と振り返る。
演技プランについて話すこともほとんどなかったという。それは、草なぎさんの芝居の“すごさ”を目の当たりにし、「必ず良い方向に導いてくれる」という信頼感があったためだ。
「草なぎさんのお芝居って本当に何が出てくるか分からない。どういうテンションでくるとか、まったく分からないんです。良い意味ですごく不安になるんですけど、必ず良い方向に引っ張っていってもらえる。なので、草なぎさんとの芝居は、お互いから出る“生のもの”をその場でキャッチボールするような感じでした。そんな僕の緊張感もほどよく芝居に出ていたと思います」
今回、初共演となった草なぎさんに「刺激をたくさんいただきました」と語る吉沢さん。「でも、同じ芝居をやれって言われても絶対できない気がする(笑い)」と話していた。
栄一と慶喜の“最後のシーン”は、栄一が慶喜のもとに、慶喜の伝記が完成したことを報告しに行くシーンだという。吉沢さんは「すごく長いシーンではないのですが、泣けるんです」と話す。
続けて、「栄一が慶喜に『今までありがとうございました』と感謝を伝えるのですが、慶喜がすごく良いことをおっしゃるんです。この作品のテーマを物語っているようなシーンになっていると思います」とアピールした。
そんな栄一や慶喜を温かく見守ってきた北大路さん演じる家康については、「最高です!」とにっこり。「初め出てくると聞いたときは新鮮な演出すぎて、視聴者の皆様がどう受け取るか不安でしたが、今はみんな待っていますよね。僕も待っています」と笑っていた。
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