佐倉綾音:小学生時代はマンガ家志望 マンガ家は「神みたいな存在」 「MILLION TAG」MCに

「MILLION TAG」のMCを務める「四千頭身」(左)と佐倉綾音さん
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「MILLION TAG」のMCを務める「四千頭身」(左)と佐倉綾音さん

 集英社のマンガアプリ「少年ジャンプ+(プラス)」のマンガ賞「MILLION TAG(ミリオンタッグ)」。次世代のスターマンガ家を発掘すべく、選考を経て選ばれた6人の連載候補者と編集者がタッグを組んで課題に挑み、選考過程をマンガ家発掘オーディション番組「MILLION TAG」で配信する新たなマンガ賞だ。番組で、お笑いトリオ「四千頭身」と共にMCを務めるのが、人気声優の佐倉綾音さん。マンガ家を目指したこともあるという佐倉さんに、番組の見どころ、マンガへの思いを聞いた。

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 ◇マンガ家志望だった少女時代 マンガ家&編集者の苦悩を目の当たりに

 「MILLION TAG」は、2020年12月に応募を開始し、選抜された6人の連載候補者が集英社の編集者とタッグを組み、3カ月間、「少年ジャンプ+」が用意した四つの課題に挑む。連載候補者をマンツーマンでサポートするのは、「SPY×FAMILY」「チェンソーマン」を担当する「少年ジャンプ+」編集部の林士平さんをはじめ、「週刊ヤングジャンプ」「マーガレット」「週刊少年ジャンプ」といった各誌で活躍する編集者。優勝者には賞金500万円が贈られ、「少年ジャンプ+」での連載、優勝作品のコミックス化、そしてNetflixによるアニメ化・全世界配信が確約される。番組「MILLION TAG」が、公式YouTubeチャンネル「ジャンプチャンネル」で7月2日から配信されている。

 番組は、マンガ家の卵と編集者のリアルなやり取りを楽しめるのが魅力だ。佐倉さんは、小学生の頃にマンガ家を目指したこともあるという。

 「Gペンやトーンもそろえて、少女マンガや青年マンガ寄りのマンガを描いていました。ちょっと不思議な話や、ラストでどんでん返しがあるような話が好きで、好きなマンガ家さんの作品をまねして描いていたりしました」

 マンガ家志望だった佐倉さんは、「MILLION TAG」で連載候補者と編集者の「苦悩や努力を目の当たりにしている」と話す。

 「マンガを描く工程だったり、自分が知っていることもあれば、その道に進んだ人にしか分からない世界がある。私たち読者は、マンガは二次元のもの、ある種ファンタジーとして受け止めているけれど、それを作り出している人たちは、こんなに人間臭いやり取りをしているんだと。作品の創造主のマンガ家さんは、私たちにとって神みたいな存在で、その人にしか見えない世界が広がっているんだなと感じています」

 ◇人気声優のマンガ遍歴 バイブルと呼ぶ作品は?

 佐倉さんに「自身に影響を与えたマンガは?」と聞くと、「無限に出てきます」とマンガ遍歴を語ってくれた。

 「『動物のお医者さん』や『おたんこナース』の佐々木倫子先生の作品が大好きで、何度も読み返しています。思春期に読んでいたのは、種村有菜先生やCLAMP先生の作品で、その画風は遺伝子に組み込まれてしまっているというか(笑い)。『DEATH NOTE』の大場つぐみ先生、小畑健先生の作品や、『夏目友人帳』『蛍火の杜へ』の緑川ゆき先生の作品、東村アキコ先生のエッセーもすごく好きですし……影響を受けたマンガは数え切れないです」

 そんな中で、佐倉さんが「バイブル」という作品が、自身も麗日お茶子役でアニメに出演している堀越耕平さんの「僕のヒーローアカデミア」だ。

 「『ヒロアカ』のすごいと思うところは、たくさんのキャラクターが登場する中で、今の自分の境遇にマッチしたキャラが必ずいるんですよ。それは、自分が置かれている環境や時期によっても違って、すごく調子がいい時は(麗日)お茶子の前向きな言葉が響いて、私もこうありたいなと思うし、ネガティブな状態の時は、ヒーロー科の1年B組の劣等感のある言葉や行動がすごく響いたり。時には敵<ヴィラン>側の負の感情にすごくリンクする時もあります」

 ◇音響監督は気付かせてくれる存在 声優に課せられた使命

 「MILLION TAG」に登場する6組のタッグは、連載候補者の課題への取り組み方も違えば、編集者のディレクションも違い、6者6様の個性が見える。タッグと言えば、佐倉さんは、声優として音響監督と“タッグを組む”中で感じることがあるという。

 「新人の声優さんが、音響監督に指導されているのを見て『芝居とはなんと難しいものか』と感じることも多いですし、私自身、音響監督のディレクションを受けて気付かされることも多いんです。例えば、さまざまな作品でご一緒している音響監督さんの場合は、何も考えずにせりふを読むと、『今、何考えて読んだ?』と指摘される。必ずバレるんです」

 佐倉さんは、「演技に対する姿勢、自分が見えていない部分を気付かせてくれるのが音響監督。今回の『MILLION TAG』における編集者さんの立場なのかも」と感じているという。

 「キャラクターたちが発する一言一言に不要なものはなくて、絶対何か意味がある。そこの意味や目的をちゃんと考えていく。キャラクターたちが“生きている”ということを表現するのが、私たちに課せられた使命なのかなと、改めて考えさせられます」

 6組のマンガ家の卵と編集者タッグのバトルが繰り広げられる「MILLION TAG」。どんな名作が生み出されるのか、注目だ。

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