プロボクシング・元東洋太平洋ライト級王者の中谷正義選手と世界3階級を制覇した元3団体統一同級王者のワシル・ロマチェンコ選手との試合を伝える「生中継!エキサイトマッチスペシャル 『中谷正義 vs ワシル・ロマチェンコ』 ライト級12回戦 中谷正義 vs ワシル・ロマチェンコ」が、6月27日午前11時からWOWOWで生中継される。試合を前に、中谷選手がロマチェンコ選手の印象や試合への意気込みを語った。
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2カ月半ぐらい前、ジムで練習中に本田(明彦)会長から「やるか?」と聞かれたので、その場で「やります」と答えました。素直に試合ができること、ロマチェンコと戦えることはうれしいんですが、ロマチェンコが(テオフィモ・ロペス選手に)負ける前だったらもっとうれしい気持ちが強かったと思います。
ロペスが良い戦いをしたけれど、ロマチェンコもいつもの動きとは違ったと感じました。特に前半、手数が少な過ぎました。判定に関してはいろいろ言われていますが、負けになっても仕方ないかなと……。
僕と戦ったときのロペスは「どんなふうに倒してやろうか」という感じでなめていたと思います。計量の前に寝転んでいたので体調もベストではなかったんじゃないですかね。ロペスに対するこだわりはないけれど、負けたままでは終われないという気持ちはあります。
僕はアマチュア時代、散々負けてきたんです。本来やるべき練習をやらず、妥協した練習をして、その結果、負けていた。そんな甘えを捨てるため、プロになったときに「1回負けたらやめる」と決めたんです。でも、やめた後、大学の先輩が石田順裕さん(元WBA暫定世界スーパー・ウェルター級王者、現寝屋川石田ジム会長)と食事する機会を作ってくれ、そこで石田さんの話を聞いて「もう1回挑戦してもいいかな」と。
英語で書いてあることは分からないので、正直いって実感がないですね(笑い)。
全然、満足していません。やっぱり目標にしてきた世界チャンピオンになりたいので。世界を取ってから自分がどんな存在になりたいか考えます。
自分の中では(ロマチェンコ戦は)余裕の通過点という位置付けです(笑い)。楽勝だと思っています。これは誰と戦うときもそうです。
一番はロマチェンコにしかできないボクシングをしている点で、それが強味だと思います。たとえば左右にクルっと回って打つとか。それで相手は対策が立てられなくて圧倒されていたんだと思います。でも、最近はその魔法が解けている感じがします。
そこまでパンチが速いとは思っていません。確かに(パンチの)回転と足は速いけれど、パンチそのもののスピードは他の選手とそれほど変わらないと思います。出入りのスピードがあるから速く感じる、速く動いているように見えるだけで、そこに惑わされなければ速さは感じないんじゃないかと思います。
パンチ力は特別にあるとは思わないし、一撃の怖さは感じられないので、そんなところにこちらの活路があるんじゃないかと。
体の大きさと距離、ロングレンジで戦える点です。でも、それは僕の長所であり短所でもあるんですよ。ロマチェンコとすれば遠い距離はしんどいかもしれないけれど、懐に入れば得意のボクシングができるので有利でしょうね。だから僕とすれば自分の距離と体の強さ、それにパンチ力を生かして戦いたいですね。
どのパンチも強いと思うけれど、一番は右ストレートと左ボディーブローですかね。当たれば倒せます。
左ボディブローですね。僕が自信を持っているパンチなので、それを打っていきたいですね。
理想は、ロマチェンコがある程度は警戒してくれて僕の距離で戦う時間が長い……。そういうラウンドが増えていけば僕は楽ですね。最悪は、ロマチェンコが1ラウンドからポイントを取りに来て、僕が懐に入らせないようにするけれど入られてしまう……。それが嫌な展開だと思っています。
最悪の展開を考えてトレーニングしています。楽な展開はチョロっと練習すれば体はしんどくないので。でも、しんどい展開は戦略がないと打破できない、抜け出せないんです。だから先にしんどい練習からやっています。
日本でやろうとアメリカでやろうと別に大したことないですよ。僕自身、それが少しさみしい点でもあるんです。本来ならばテンションが上がるところだと思うんですが、僕はそういうのを感じられないので。
もともと僕は会場は見ないので変わりないんじゃないですかね。見ると気が散るんです。リングに入ったら相手だけを見て、外野は視界に入れないようにしています。試合が終わってから周囲のことに気付ける感じです。
いつもと同じです。ただ、挑戦する立場なので気持ちの面では楽ですね。勝てばいいだけなので。これまでは勝ち方も問われることが多かったけれど、今回はどんな内容であっても勝てばいいわけですから。たとえ何度倒れても逆転で最後に勝っていればいいです(笑い)。余計なことを考えずに全力でいくだけなので気持ちは楽です。
前半勝負です。KOという意味ではなく、前半でペースを握れるかどうか、それが勝敗につながると思っています。もちろんうまくいけば倒せるかもしれないし、倒せなくても判定で勝てるような組み立てをしていきたいですね。
自信しかありません。ぶっ倒します!
*……WOWOWでは、6月27日午前11時から「生中継!エキサイトマッチスペシャル 『中谷正義 vs ワシル・ロマチェンコ』 ライト級12回戦 中谷正義 vs ワシル・ロマチェンコ」をWOWOWプライムで放送。また、6月20日午前10時半から「生中継!エキサイトマッチスペシャル 『井上尚弥』ラスベガス防衛戦! WBA・IBF 世界バンダム級タイトルマッチ 井上尚弥 vs マイケル・ダスマリナス」をWOWOWプライムで生中継する。
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