俳優の長谷川博己さん主演のNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」(総合、日曜午後8時ほか)第35回「義昭、まよいの中で」が12月6日に放送され、将軍・義昭の苦悩と狂気を体現する、滝藤賢一さんの演技に視聴者の注目が集まった。
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第35回は、藤吉郎(佐々木蔵之介さん)から、信長(染谷将太さん)は将軍や幕府はもはやどうでもよく、帝や朝廷との関係ばかりを強化しようとしていることを聞き、不安に駆られる光秀(長谷川さん)。その一方で、摂津(片岡鶴太郎さん)率いる幕府内では、信長の力をそぐべく、その重臣である光秀を暗殺する計画が持ち上がる。
数日後に開かれた将軍主催の茶会に招かれた光秀に、刺客たちの刃(やいば)が襲いかかる。光秀は将軍・義昭(滝藤さん)の元へ急ぐのだが……。
以前、滝藤さんは義昭を「軽いみこし」と表現し、「とても孤独な人。頼る人がいません」と言い切っていたが、この日の義昭は、精神的にかなり不安定になっていることを露呈してしまう。駒(門脇麦さん)の前で首にヒモを巻き、「わしは時折、己の首を絞めたくなる」「哀れなわしをいっそ絞め殺してくれ」と詰め寄ると、終盤、光秀の暗殺を企てた摂津を切ることを決意するも、顔をゆがませ「信長とわしは性が合わぬ」と訴えるなど、見事な壊れっぷりを披露。
SNSでは「あの優しい公方様は、どこに行ったのじゃ」「すっかり孤独だな公方様」「怒濤(どとう)の疑心暗鬼」「メンタルがボロボロ」「義昭さん、マジ狂気」などと視聴者は反応。さらに「滝藤賢一の迫真」「滝藤さんの壊れた演技すごい」「眼球キョロキョロしているし、精神的に不安定なのをうまく表している」「足利義昭の苦悩を全身で表現する、滝藤賢一という役者のすごさが画面から伝わってくる」「圧巻! 滝藤さんの狂気、吸い込まれそう。この人やっぱりすごい」といった感想が並んだ。
「麒麟がくる」は59作目の大河ドラマ。1991年放送の「太平記」などで知られる池端さんのオリジナル作。ドラマでは謎めいた明智光秀の前半生にも光を当て、戦国の英傑たちの運命も描く、エネルギッシュな群像劇となっている。
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